Date: 3月 3rd, 2018
Cate: Noise Control/Noise Design
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Noise Control/Noise Designという手法(その49)

それだけに、JC80の残留ノイズの多さは気になる。
JC80の音を良さを積極的に評価している人ならば、
あと少し残留ノイズが低ければ……、と思うし、願う。

残留ノイズの多さは、輸入元からディネッセンに伝えられていた。
JC80の残留ノイズは、ラインアンプの残留ノイズの多さなのだが、
ラインアンプの終段に使われているFETが、ノイズの多くを発生している、とのことだった。

JC80はGASのThaedraほどではないが、コントロールアンプとしてはけっこう熱くなる。
それだけラインアンプの終段のFETにアイドリング電流を流しているわけだが、
このアイドリング電流の多さも、ノイズを増やしているようだった。

JC80はJC80IIとなった、さらにJC80II Goldへと改良されていった。
JC80IIになり、残留ノイズは確かに減っていた。
シャーシーも、以前ほどは熱くならなくなった(アイドリング電流を減らしたようだ)。

魅力的な音ではあったが、JC80の音を聴いて、強烈に欲しい、と思う気持は薄れてしまった。
少なくとも私にとっては、残留ノイズが減るとともに、JC80の音の魅力の、
もっとも大事なところが稀薄になってしまった。

まさしく「ノイズも音のうち」の実例である。
ディネッセンのJC80こそが、私にとって「ノイズは音のうち」を実感した最初であり、
マークレビンソンのLNP2にバッファーを追加した方が音がいい、と、
瀬川先生は以前からいわれていたことともつながっている。

LNP2のバッファーの追加も「ノイズは音のうち」の実例なのかもしれない。

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