Date: 3月 3rd, 2018
Cate: Noise Control/Noise Design
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Noise Control/Noise Designという手法(その48)

ディネッセンのJC80が燈称してきたころ、
アメリカでは、低能率のスピーカーが擡頭してきていた。

90dB/W/mを切る出力音圧レベル、
それからスピーカーと聴き手との距離を十分とれるアメリカの住環境、
そういう使われ方だとJC80の残留ノイズは、さほど気にならなかったのかもしれない。

けれど日本では、そうではない。
こんなことを書くと、すぐに「だから日本のオーディオは遅れている」という人がいる。
アメリカのそういう流れとは正反対とも映る日本のオーディオの、当時の主流を、
そんなふうに批判する一知半解の人がいる。

ほんとうにそう思い込める人は、いつまでもそう思い込んでいればいい。

JC80の音の魅力は、
同じジョン・カールの設計のコントロールアンプであり、
初期のマークレビンソンのJC2、LNP2と共通する特徴をもちながらも、
JC80はダイナミズムといえるところにある。

だからか、JC2、LNP2を女性的と表現していた人たちも、
JC80の音は男性的と捉えていた。

そういうJC80の音と、同じ傾向・方向にあるといえるのは、
音楽のアクセントがスタティックなスピーカーではない。

音楽のアクセントがダイナミックな表現のスピーカーにこそ、
JC80は、そのスピーカーから新しい音の魅力を引き出してくれるように感じていた。

JC80をひときわ高く評価されていた山中先生、長島先生が鳴らされていたスピーカー、
それを思い出せる人ならば、JC80の音を聴いていなくとも、
JC80の音の魅力を理解してくれるのではないだろうか。

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