Date: 1月 26th, 2018
Cate: 快感か幸福か
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快感か幸福か(秋葉原で感じたこと・その3)

トロフィーとはなにかの賞を受けた時に記念として贈られるモノだ。
名誉ある賞もあれば、地域のスポーツ大会の賞ということもある。

どちらにしても、賞を主宰している側から贈られるのがトロフィーである。

自分で、自分に贈るのがトロフィーであるわけがない。
よく頑張った自分! といって、自分にトロフィーを──、と考えるのだろうか。

「功成り名遂げた人に相応しいオーディオ」、
自分で自分に贈るトロフィーとしては、向いていると思えるところもある。

オーディオはコンポーネントである。
スピーカーシステム、コントロールアンプ、パワーアンプ、
それにプレーヤーが必要になり、
さらにケーブル、ラックなども要る。

デジタル信号処理のプロセッサーもつけ加えれば、
システムのヴァリエーションも、ほぼ無限にあるといっていい。

つまり「人と違うの僕」用のトロフィーが組める。
世界にひとつしかないトロフィーができあがる。

そういう視点でオーディオを商売にしているのであれば、
共感はまったくできないが、なかなかうまい商売だな、と思わないわけではない。

つまり、その店は、オーディオ店ではないのだ。
トロフィー屋なのだ。

功成り名遂げた人が、自分に自分で贈るトロフィーを、
あれこれセレクトして、世界にひとつだけのシステム(トロフィー)をつくってくれる。
しかも、他の人よりも、もっと高価なシステム(トロフィー)を提案してくれる。

「人と違うの僕」は、「人よりも高いの僕」へところんでしまう。

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