オーディオの楽しみ方(つくる・その17)
今日もまたSICAの10cmスピーカーと対面してきた。
組み立てたのは先週の日曜日、約一週間経ったわけだ。
エンクロージュアは、いい感じで塗装されていた。
吸音材も追加で、私が指定した素材が入っている。
この素材は、秋葉原には売っていないものだ。
それからスピーカー端子のワイヤーの処理も、
一般的な方法ではなく、こうしたほうがいいです、といったやり方に変えられていた。
その上で今回はふたつのことをやってきた。
すごいことでもないし、特別なことでもない。
特殊なパーツやアクセサリーを使ったわけでもない。
ひとつは、このブログを丹念に読んでいる方ならば、あれか、とおわかりになるだろう。
もうひとつは、audio wednesdayにきている人ならば、おおよその見当はつくことである。
ほんとうはひとつずつステップを踏んで、その音を聴いてもらったうえで、
もうひとつの方法をやるというのがいいのはわかっていたが、時間的な関係と、
あまり頻繁にユニットを取り外しては取り付けるということをやりたくなかったので、
あえてふたつのことをいっぺんにやった。
私の頭の中では、おおよそこのくらいは変化するだろうな、という予測はあった。
予測していた方向に、いい感じで音は変った。
ただその変化量が、予測よりも少しばかり大きかった。
ここまで変化するのか、と正直驚きがあった。
驚いたのは私だけではない。
むしろ予測していないだけに、SICAのスピーカーの持主のほうが、
私よりも驚かれていた。
「かっこいい音だな」といわれた。
なによりの褒め言葉だと受け取っていた。
昨日の「菅野録音の神髄」で、
江崎友淑氏は菅野録音のことを「かっこいい録音」と表現されていた。
そのことがあったから、よけいに「かっこいい音だな」が嬉しかったわけだ。