Date: 10月 29th, 2017
Cate: 岩崎千明
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537-500と岩崎千明氏(その2)

ステレオサウンド 35号の特集は、ベストバイ。
この35号がいまも続いているベストバイの第一回である。

35号のベストバイの選者は、
井上卓也、岩崎千明、上杉佳郎、大塚晋二、岡俊雄、菅野沖彦、瀬川冬樹、
三井啓、山中敬三の九氏(大塚、三井の両氏はテープデッキのみ)。

選者もがらっと変ってしまったが、
ベストバイ・コンポーネントのジャンルにも変更がある。
35号ではスピーカーユニットのベストバイも選ばれている。

第二回の43号では、スピーカーユニットはなくなっているから、
35号だけのベストバイ・コンポーネントであった。

スピーカーユニットは、
フルレンジ、ウーファー、スコーカー、ドライバー、ホーン、トゥイーターは細分化されている。

スピーカーユニットのベストバイは、43号でもやってほしかった、と思う。
いまの時代、スピーカーユニットのベストバイはやれていことはないだろうが、
無理が出てくるであろう。

スピーカーユニットのベストバイは、
スピーカーシステムのベストバイと併せて読むことで、おもしろさは増す。

35号は1975年に出ている。
このころ、537-500はJBLのホーンのラインナップからなくなっていた時期のはずだ。
HL88の登場は、少し後になるため、
537-500(HL88)は35号には登場していない。

ホーンのところでは、1217-1290と2305が、
スコーカーのところではLE175DLHが選ばれている。

1217-1290といっても、いまではどんなホーンなの? という人の方が多い。
1217-1290はLE175DLHのホーン/レンズのことである。

2305は1217-1290のプロフェッショナル版で、ホーン長が2.6cmほど長くなっている。
当時の価格は、1217-1290が19,300円、2305が24,300円(いずれも一本の価格)。

1217-1290は井上卓也、岩崎千明、上杉佳郎の三氏、
2305は岩崎千明、菅野沖彦、瀬川冬樹の三氏、
LE175DLHは井上卓也、上杉佳郎、菅野沖彦、山中敬三の四氏によって選ばれている。

このことからわかるのは、蜂の巣と呼ばれる音響レンズを、
岩崎先生は認めてられている、ということであり、
実際175DLHはD130と組み合わせて、Harknessにおさめられていたのだから。

ステレオサウンド 38号の95ページの写真にも、1217-1290が写っている。

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