オーディオと「ネットワーク」(post-truth・その1)
facebookを眺めていたら、
『「知識を手に入れるための知識」がない人にとって、Google検索はあまりにも難しい。』
というタイトルがあった。
リンク先のコラムを読んでいて思い出したことがある。
十年近く前のことだ。
知人が、自身のサイトにCDとLPの比較について書いていた。
そこに知人は、CDは角速度一定、LPは線速度一定と書いていた。
知人が、その記事を公開してすぐに、私が見て気づいて連絡をとった。
なのですぐに、CDは線速度一定、LPは角速度一定と訂正された。
知人にきいてみると、この記事を書くにあたってインターネットであれこれ調べたそうだ。
いくつかのサイトの中で信頼できると判断したところに、そう書いてあった、という。
他のサイトでは、CDは線速度一定、LPは角速度一定と正しいことが書いてあるのに、
あえて間違っていることを書いているサイトを、知人は選んで信じてしまっていた。
まさに「知識を手に入れるための知識」が知人にはなかったわけだ。
事実、知人は線速度と角速度がどういことなのかも知らなかった。
この知人を責めたいわけではない。
少なくとも知人は知らないことが自分にはあるとわかっていて、
インターネットで調べようとした。
ただ間違った選択をしてしまった。
このことは、知人だけのことではないように思う。
私が知らないだけで、オーディオの世界でも、オーディオの世界以外でも、
かなり頻繁に起っているのかもしれない。
Googleの検索結果からの選択。
そこで少なからぬ人が間違った選択をしてしまっているのか。