トーンコントロール(その3)
3バンドのトーンコントロールで、
それぞれの帯域のことを低音、中音、高音と、
日本語ならばこうなるが、英語だとどうなるのか。
BASS(もしくはLOW)、MIDRANGE、TREBLE(もしくはHIGH)と、
たいていのアンプでは、こう表示されている。
中音、MIDRANGEとは、トーンコントロールの場合、どのあたりの周波数なのか。
カタログ発表値を見ていくと、
マークレビンソンのLNP2は5kHzである。
サンスイのアンプでは1.5kHz、マランツは700Hz、
マッキントッシュのC504だと750Hz、
ルボックスのプリメインアンプB750MK2は3kHzとなっている。
マランツがいちばん低くて700Hz、マークレビンソンがもっとも高くて5kHz。
どちらもフロントパネルの表示はMIDとなっていても、3オクターヴ近く違うわけだ。
700Hzと5kHzでは、同じMID(中音)といっても、
ツマミをまわしてみたときの音の変化はそうとうに違う。
音の感じとしては、700Hzあたりは可聴帯域(20Hzから20kHz)のほぼ中心であり、
再生音の土台ともいえる帯域の中心であり、
オノマトペ的にいえばコンコン、カンカンといった感じであり、
5kHzともなると、1オクターヴ下の2kHzあたりのキンキンと耳につきやすい感じから、
シャンシャンと浮き上るような感じになっていく。
ここで注目したいのはルボックスの表示である。
B750MK2ではMIDとはなっていない。
PRESENCEとなっている。これはうまい表示だと思う。
B750MK2の3kHzよりも高いLNP2のMID(5kHz)は、
PRESENCEと表示したほうが適切というものだ。