Date: 4月 5th, 2017
Cate: 598のスピーカー
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598というスピーカーの存在(長岡鉄男氏とpost-truth・その2)

(その1)、(その2)……、と書き続けていくつもりはなかったけれど、
ふと思いついたことがあって、(その2)としている。

以前、オーディオ関係者と話していた。
なぜ、こんなにオーディオ界がひどくなったのか、ということになった。
その人は、まず第一にオーディオ店が挙げられる、といわれた。

仕事柄、全国のオーディオ店のかなりの数、行かれている。
ユーザーのところにも訪問されている。
オーディオ店店主とユーザーとの関係も見てこられている。
音も聴かれている。

そのうえでの発言である。
もちろんすべてのオーディオ店が……、ということではない。
けれどひどいところが多い。

そのことは多くの人が薄々感じていることかもしれない。
私もそう感じていたから、その実感のこもったことばをしっかり受けとめた。

だからといって、ここでオーディオ店批判をしていこうとは考えていない。
オーディオ界を悪くしている販売店もあれば、そうでない販売店もあるし、
良くする方向にもっていこうとしている販売店だってあるに違いない。

それからそれぞれの地域にそれぞれの事情といえることはあろう。
東京の販売店と小さな地方の販売店とでは、ずいぶんと環境は違うし、
それによって事情も違ってくるはず。
一概には語れないところがあるし、ユーザー(客側)からみた評価は、また違う。

私が熊本にいたころ、よく通っていた熊本市内のオーディオ店は、
ここでも書いているように瀬川先生を定期的に招かれていた。

私にとっては、それだけで、いいオーディオ店だった。
けれどステレオサウンドで働くようになって、
そのオーディオ店の業界内での評価(というより評判)を聞いて驚いた。
ひどい評判だったからだ。

このことはよくあることだ。
ユーザーからの評価と業界内での評価は、大きく違っていることが意外に多い、ということだ。
ここでのユーザーとは、販売店の客だけではない、
オーディオ雑誌を読んでいる人も含めてのことだ。

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