スピーカーシステムという組合せ(813と4311・その3)
JBLの4311には4310というモデルが、先に存在していた。
基本的には4310と4311は同じだが、外観ではっきりとした違いは、
トゥイーター、スコーカー、バスレフポートをサブバッフルに取り付けているのが4310で、
4311では一枚のフロントバッフルに三つのユニットとポートが取り付けられている。
4310の写真を見て最初は、このサブバッフルはデザイン的なものだと思った。
ハタチになるかならないかのころだった。
けれどウーファーをバッフル上部に配置することでの加重のかかり方を考えると、
このサブバッフルは、ウーファーを上にもってきたために生じる加重の変化に対応するための、
いわば補強であったのではないか。
三つのユニットの中でウーファーがいちばん重い。
そのウーファーが上にあれば、トゥイーター、スコーカーまわりのバッフルへの加重は、
ウーファーが下にある場合よりも増すことになる。
ならば、この部分の強度を増すことも必要となる。
4310の実物に触れたことはないので、
トゥイーター、スコーカー周りの強度が、
ウーファー周りよりも増しているのか確認できていない。
それでも4310のサブバッフルは音質上不可欠なものだったと考えている。