スピーカーシステムという組合せ(813と4311・その1)
ステレオサウンド 46号で、UREIの813が登場した。
アルテックの同軸型ユニット604-8Gにサブウーファーを追加したユニット構成なのだが、
サブウーファーは604の上側に配されていた。
通常のスピーカーシステムであればウーファーが下にあり、
その上に中域、高域を受け持つユニットが配置される。
けれどまれにウーファーが上段にくるスピーカーシステムがある。
813の前から存在していた4311も、ウーファーが上にくるタイプである。
813の試聴記で、
《スピーカーユニットの配置が独特なので、試みに天地を逆さまにして床に直接置いてみたが、これでは音像がべったりして全然よくない。指定どおり、高域ユニットが耳の高さ附近にくるように、高めの台に乗せることが必要のようだ。》
と瀬川先生は書かれている。
これを疑いはしなかったけれど、
なぜそういう結果になるのか、その理由が当時は理解できなかった。
604のホーンが、耳の高さ附近にくればいいようにも感じた。
サブウーファーが下に来ることで床の影響はその分受けるだろう。
でも大半のスピーカーは下にあって、床の影響受けてもきちんとしたバランスの音を出す。
なぜ813では、だめなのか。
4311を逆さまにしたらどうなるのか。
この場合もウーファーを下にするとうまくいかない、ときいている。
JBLは後継機の4312で、ウーファーを下にもってきた。
ウーファーが上にくるモデルでは、スタンドの問題がついてくる。
813はフロアー型にも関わらず、かなり高めのスタンド(台)が必要となり、
しっかりしたモノとなると、813にピッタリのモノはなく、特註することにもなる。
813は813Bのコンシューマー版813Bxで、ウーファーが下側についた。