音を表現するということ(間違っている音・その3)
(その2)に対して、facebookにコメントをもらった。
私が間違った音とは表現した音は、
出している本人にとっては真当な音だったのでは……、というものだった。
(その1)を書いたのは六年前だから、
読まれた方でも内容を憶えている人の方が少ないはずだし、そう受け取られるのも仕方ない。
(その1)を読まれて、納得された。
(その1)を、このブログを読んでいる人がすべて読み返してくれるとは限らないし、
少し説明を加えておきたいこともある。
オーディオマニアの中には、間違っている音なんて、存在しない。
それはあなたの独善的な判断でしかない、という反論もあろう。
たとえば左右チャンネルを逆にして音を出す。
左チャンネルの音を右チャンネルのスピーカーから出す、というのは、明らかに間違っている。
別項で書いた、あるオーディオのライターの話。
片チャンネルだけが逆相で鳴っていたのに気づかなかった、というのも、
そこで鳴っていた音は間違っている。
オーディオには録音・再生の約束事がある。
その基本的な約束事から外れてしまった、これらの音は初歩的な間違っている音である。
凡ミスによる間違えてしまった音である。
この項のタイトルは、「音を表現するということ」だ。
ここでの間違っている音とは、表現の結果としての間違っている音である。