瀬川冬樹氏のこと(続・何度書かれたのか)
稽古をつけてもらう、という表現がある。
稽古をする、という表現ある。
「つけてもらう」と「する」とでは、同じ稽古であってもまったく同じことではない。
稽古をする、は、一人でもできる。
稽古をつけてもらう、は、一人では無理だ。
稽古とは、
書物を読んで昔の事を考え,物の道理を学ぶこと。学問。学習、と辞書には書いてある。
「稽」は考えるの意、とも書いてある。
つまりは古(いにしえ)を稽(かんが)えるという意味をもつ。
ふと思った。
瀬川先生が小林秀雄氏の「モオツァルト」を書き写されたことは、
稽古をつけてもらう意味があったのかもしれない、と。