Date: 7月 14th, 2016
Cate: 世代
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世代とオーディオ(JBL SE408S・その3)

SE401がエナジャイザーとして最初に組み込まれたシステムは、どれなのだろうか。
ステレオサウンド 38号「クラフツマンシップの粋(2)」で、次のように語られている。
     *
岩崎 SE401が最初に組み込まれたシステムというのはやはりパラゴンあたりですか。
山中 いや、オリンパスかもしれません。
岩崎 オリンパスも組み込まれるようになっていましたけれど、パラゴンとどちらが先か知りたいのですけれど。
山中 ぼくが一番最初に日本で聴いたのは、河村電気でパラゴンを輸入しはじめ、その何台目かに入ってきた製品からエナジャイザーが付くようになっていたと思います。それからハーツフィールドの最後期の製品にも組み込まれていましたね。
     *
どれが最初なのかはっきりしないが、おそらくパラゴンではないかと推測できる。
SE401は筐体構造上、エナジャイザーとしての使用を前提としているが、
ステレオ仕様である。
エナジャイザーとしてスピーカーシステムに組み込むには、モノーラル仕様のほうが都合がいい。
にも関わらず、なぜステレオ仕様なのかを考えると、
パラゴンがそうだったから、というところに行き着く。

エナジャイザーの構想は、パラゴンというスピーカーがあったからではないか、とも思えてくるのは、
パラゴンのウーファーのバックキャビティの裏板に理由がある。
裏板は左右チャンネルのウーファーにそれぞれあるわけだから二枚なのだが、
エナジャイザーの取り付け用穴は片チャンネルだけである。

パラゴンというスピーカーの形態、SE401がステレオ仕様ということを考え合わせると、
私にはパラゴンがエナジャイザー搭載の最初のスピーカーシステムと思えてくる。

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