境界線(その12)
コントロールアンプとパッシヴ型フェーダーとを、
同じに捉える、同じに位置づける人もいようが、
境界線について考えれば考えるほど、
コントロールアンプとパッシヴ型フェーダーをそうは考えられない。
(その10)で、コントロールアンプの領域について書いた。
私が考えるコントロールアンプの領域は、
コントロールアンプに接続されるケーブルすべてを含めて、である。
同時にフェーダーに関しては、減衰量をもつ(自由に可変できる)ケーブルとして考えられるわけだから、
ケーブル+フェーダー+ケーブルという、ひと括りの存在として考えられる。
そう考えた場合、CDプレーヤーとパワーアンプ間にフェーダーがあるとすれば、
CDプレーヤーとパワーアンプ間のケーブル+フェーダー+ケーブルは、
CDプレーヤーに属するものであり、それはCDプレーヤーの領域と考える。
ここでコントロールアンプがオーディオの系にある場合とそうでない場合の境界線が違ってくる。
話を簡単にするためにプログラムソースとしてCDプレーヤーのみを想定する。
コントロールアンプがあれば、つまりオーディオの系における中心として捉えれば、
境界線はCDプレーヤーとコントロールアンプ間、コントロールアンプとパワーアンプ間、
パワーアンプとスピーカー間との三つにあると考える。
これがパッシヴ型フェーダーとなると、CDプレーヤーとパワーアンプ間、
パワーアンプとスピーカー間の二つになってしまう。
それだけでなく(その10)を読んでいただきたいのだが、
パッシヴ型フェーダーでは、
フェーダーを含めてパワーアンプに接続されるケーブルまでがCDプレーヤーの領域である。
コントロールアンプの場合は、CDプレーヤーとコントロールアンプ間のケーブルは、
コントロールアンプの領域と考えているわけだから、
境界線の数だけでなく、その位置もコントロールアンプとパッシヴ型フェーダーとでは違ってくる。