LNP2になぜこだわるのか(参加された方の感想を読んで)
先週行なったaudio sharing例会(LNP2になぜこだわるのか)に参加して下さった方が、
自身のブログに感想を書かれている。
名古屋から参加されている。
audio sharing例会が終るのはいつも23時過ぎだから、
名古屋へ戻る便はもう終っている。
東京に一泊されて翌日戻られる。
前々回も来て下さった。
つまんないと、その時感じられたのならば、今回は来られなかったはず。
とはいえ、そうやって来てくれた方に、
どれだけのことを提供できているのだろうか、とは思ってしまう。
東京の方と遠距離の方とを区別しているわけではないけれど、
それでも東京や神奈川からと、名古屋からとでは大きく違う。
しかも今回はマークレビンソンのLNP2の比較試聴であり、
ただひたすら聴いていた、ともいえる進行だった。
細かな解説はしなかった。
二台のLNP2を聴き較べしながら、いくつか調整しただけである。
二台のLNP2の音ははっきりと違うし、
音を出しはじめたときの音と、最後に鳴っていた音も違う。
そこから何を得るのかは、人によって違う。
私も得るところはいくつかあった。
名古屋から来られたHさんのブログを読むと、
何かを得て帰られたことがわかる。
今回の企画はやってよかった、と思っている。
ブログの終りに、こう書かれている。
*
自分自身の立ち位置、音の輪郭、ギリギリのライン、声に対する
楽器の音の位置、大きさなどを感じて、それぞれを考えている
ときにグールドのピアノでしたので、その音はとても美しく、
一つひとつの音が円形に広がっていくようにも感じられました。
今回の体験で感じたこと、考えたことはもう一度しっかりと考え、
美しいかたちづくりにつなげていきたいと考えています。
*
今回のaudio sharing例会での一曲目は、
チャック・マンジョーネの「サンチェスの子供たち」をかけた。
最後にかけたのがグレン・グールドのブラームスの間奏曲集である。
グールドのブラームスがうまく鳴ってくれる予感はあった。
ピアノの音が聴こえてきた瞬間、Hさんが「きれいだぁ」ともらされた。
この「きれいだぁ」は「美しい」と、私は受けとっていた。
ブログを読んで、やはりそうだったとわかった。
最後にグールドのブラームスをもってきて、よかったと思っている。