Date: 6月 9th, 2016
Cate: Noise Control/Noise Design
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聴感上のS/N比と聴感上のfレンジ(その5)

聴感上のS/N比を良くしていくと、聴感上のダイナミックレンジは広くなる。
フォルテシモでの大きさは物理的には同じであっても、
ピアニシモがより小さな音まで聴こえてくるようになってくるために、
聴感上のダイナミックレンジは広くなる。

と同時にピアニシモの音が基準となるため、相対的にフォルテシモの音がより大きく聴こえてくる。
つまりボリュウムはまったく同じままであっても、
聴感上のS/N比の良くなれば、聴感上の音量は増して聴こえるようになる。

これは聴感上のS/N比を判断する上でのひとつの目安となる。

このことは以前からわかっていたことである。
このことと同時に、聴感上のfレンジものびて聴こえるようになるのではないか。
そんなふうに感じたことがなかったわけではない。

でも確信が持てなかった。
それまで聴いてきたスピーカーシステムは、
今回のaudio sharing例会で使ったような構成ではなかった。
トゥイーターと呼べるユニットがついていて、
少なくともカタログスペック上では20kHzまで出ている。

いわゆるワイドレンジ志向のスピーカーで聴いている分には、
聴感上のS/N比が良くなると聴感上のfレンジがのびて聴こえることに確信が持てなかったのだ。

今回のスピーカー、お世辞にもワイドレンジとは呼べないスピーカーで聴いて、
あれこれやってみて、ようやく確信が持てた。
聴感上のS/N比の良し悪しによって聴感上のfレンジははっきりと影響を受ける。

聴感上のS/N比を良くしていくと聴感上のfレンジがのびて聴こえる、と書いているが、
正確には聴感上のS/N比が劣化すると聴感上のfレンジが狭く聴こえる、だ。

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