Date: 3月 27th, 2016
Cate: 名器
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ヴィンテージとなっていくモノ(老化と劣化)

初期のマークレビンソンのコントロールアンプ(LNP2やJC2)の中古相場が高騰している──、
そんなことを耳にする。

中古相場は変動がある。
高くなるときもあれば反対にそうでなくなるときもある。

マークレビンソンにしても約40年が経っている。
完動品とすくなくともいえる個体の数は減っていっている。
マークレビンソンのアンプに限らない。
マランツ、マッキントッシュの真空管アンプなどもそうだ。

いい状態のモノが減っていっているのだから、
価格は高くなるのも不思議ではない、といえるのだが、
それでも……、という想いはある。

たとえばマークレビンソンのLNP2やJC2はモジュールが密閉されているため、
通常のアンプよりも修理が困難である。

いい状態のLNP2を見つけ出してきて、高額な代金を払って自分のモノとする。
出て来た音は、期待したとおりの、予想した以上の音だったとしても、
それがいつまで聴けるのか、その保証はまったくない、といえる。

今日は素晴らしい音を聴かせてくれた。
けれど翌日には故障してしまい……、ということだってありえる。
そういうリスクがあることは承知のうえで購入すべきものであり、
どんなオーディオ機器であっても、どんなに丁寧に使ってきても、
もしくはずっと箱に入ったまま未使用で保管されていようと、
すべてのオーディオ機器は劣化する。

ここまでは改めて書くまでのことではない。
オーディオ機器に劣化は不可避である。
けれどオーディオ機器の老化という現象はあるのだろうか。

オーディオ機器の老化はあるのか、あるとしたらどういうことなのか。

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