Date: 2月 16th, 2016
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オーディオと青の関係(その5)

「青」で思い出すのは、カラヤンの「パルジファル」である。
カラヤンの「パルジファル」に関しては別項で書いている途中だが、
ここでも、「青」ということでどうしても書いておきたい。

カラヤンの「パルジファル」が、文字通り満を持して登場するまで、
「パルジファル」といえばクナッパーツブッシュの「パルジファル」だった。

「パルジファル」を聴くのは、クナッパーツブッシュの演奏から、と私は思っていた。
いまもそう思っている。

当時は、いまよりも強くそう思っていた。
そういう時にカラヤンの「パルジファル」があらわれた。

ジャケットはクナッパーツブッシュ盤とは対照的に青を基調としていた。
クナッパーツブッシュ盤とカラヤン盤のふたつのジャケットを並べてみて、
このふたつが同じワグナーの「パルジファル」をおさめたものとは、
まったくクラシックの知識のない人ならば、すぐにはそうとは思えないだろう。

私は五味先生の影響を強く受けている。
それは音楽の聴き方においてもである。
カラヤンを熱心に聴いてきたとは、いえない。

そんな聴き手の戯言と思ってもらっていいのだが、
「パルジファル」以降、カラヤンの録音で、青が印象的であるものがいくつかある。

モーツァルトの「レクィエム」がある。
それからワグナーの管弦楽曲集もある。ウィーンフィルハーモニーとのライヴ盤のほうだ。

青を基調としているわけではないが、カラヤンの隣にいるジェシー・ノーマンのドレスがそうだ。
このディスクを、いいディスクだと思う。

「パルジファル」以降、つまり晩年のカラヤンと青との関係、
そういっていいのかとも思い、カラヤンの晩年と青との関係といったほうがいいのか、
はっきりとはわからずにいるが、カラヤンは青という色を、どう捉えていたのだろうか。

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