Date: 5月 19th, 2015
Cate: pure audio
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ピュアオーディオという表現(その1)

いまではホームシアターというようになっているが、
以前はAV(エーブイ)、オーディオ・ヴィジュアルと呼んでいた。

VHD、レーザーディスクといったビデオディスクの登場、テレビの大型化、
その他のもろもろのことにより盛り上ってきて、
オーディオ(音だけの世界)に、映像(ヴィジュアル)が加わり、
新しい趣味としてとりあげられるようになっていった1980年代。

ちょうどそのころ私はステレオサウンドにいた。
私が働きはじめたころ、まだサウンドボーイがあった。
これが休刊になり、1983年秋、ステレオサウンド/テープサウンド別冊として、AV ’83が出た。
そして1983年12月号を創刊号とするHiViが登場する。

ピュアオーディオ(pure audio)といわれるようになってきたのは、そのころからである。

これまで音だけのオーディオに親しんできた・取り組んできたオーディオマニアの中には、
AVに対して、ある種の拒否に近い反応を示す人もいた。
AVに熱心な人たちは、そういう人たちに対して、こんなことをいっていた。

本来音楽は音と映像がいっしょであった。
それが技術的な問題で音だけになってしまったわけで、
コンサートに行けば視覚的・聴覚的、その両方で音楽を楽しむ。
だからAVこそが、本来の音楽の楽しみ方であり、
音だけのオーディオは、いわば片輪の楽しみ方でしかない、と。

大輪ねそんなことがいわれていた。

ピュアオーディオは、これに対する反論として生れてきたように、私は認識している。

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