江川三郎氏のこと(その1)
昨夜、facebookで江川三郎氏が亡くなられたことを知った。
オーディオフェア、ショウの会場ですれ違ったことが二回くらいあるだけだ。
私はステレオサウンドで丸七年働いていたけれど、
そのころは江川三郎氏はステレオサウンドとの関係はまったくなかった。
ご存知ない方もいまでは増えているようだが、
ステレオサウンド別冊「世界のオーディオ」のアルテック号には、江川三郎氏が登場されている。
アルテックのユニットを使った自作スピーカー記事「アルテクラフト製作記」を担当されていた。
この記事は面白かった。
私にとって江川三郎氏ということで頭に浮ぶのは、
この「アルテクラフト製作記」に出て来た604-8Gを使用したアクロポリスがまずあり、
それからハイイナーシャプレーヤー、逆オルソン方式である。
あと思い出すのは、JBLのパラゴンを鳴らされていたことである。
パラゴンは1969年にはすでに鳴らされていた。
当時の山水電気の広告「私とJBL」にパラゴンをバックにした江川氏が登場されている。
たしかトリオの会長の中野氏が鳴らされていたパラゴンだったはずだ。
パラゴンといえば私の中では真っ先に岩崎先生が浮ぶ。
けれど江川氏が岩崎先生よりも早く、パラゴンを鳴らされていたことは忘れてはならないことだと思う。
パラゴンも最後のほうではウーファーの裏板を取り外して鳴らされていたはず。
1980年代以降の江川氏のイメージとパラゴンは結びつきにくい。
けれど山水電気の広告の写真をみていると、そんな感じはしない。
この写真を見ていると、あれこれおもってしまう。