毎日書くということ(思い出す感触・その3)
原稿用紙に手書きする。
それを見ながら、キーボードで入力する。
二度手間といえることを何度かやってみた。
面倒くさいと感じていた。
手書きがすでに面倒なことに感じた。
何かを書く、ということは、今の私には親指シフトキーボードを打つことになってしまっている。
試しにローマ字入力をしてみる。
手書よりも面倒だと感じる。
数えたわけではないが、すでに手書きで書いた量よりも、親指シフトキーボードで書いた量の方が多い。
間違いなく多い。
ステレオサウンドの原稿用紙にステッドラーの芯ホルダーで書いていた時期はそう長くはない。
まとまった量の文章で、この組合せで最後に書いたのは、
ステレオサウンド 72号の「幻のEMT管球式イコライザーアンプを現代につくる」での読者からの手紙である。
栗栖さんという930stユーザーからの手紙から、この企画は始まったことになっている。
この栗栖さんという読者の手紙は私が書いた。
肩に力がはいりすぎたような原稿を書いた。
自分でもそう感じていたから、ダメ出しをもらった。
それで書き直した。
それでOKをもらい、自分の手書きの原稿を、
導入されたばかりの富士通のOASYSで入力していった。