名器、その解釈(中古か中故か、ヴィンテージか)
さきほどの「名器、その解釈(中古か中故か)」に対して、facebookでコメントがあった。
「ヴィンテージとも呼ばれますが」とあった。
コメントをくださった方も、ヴィンテージという呼称に違和感をお持ちのようだ。
いつごろから過去のオーディオ機器を取り上げた企画、別冊にヴィンテージ(vintage)をつけるのが増えている。
個人でも、ヴィンテージをつける人は少なくない。
ヴィンテージスピーカー、ヴィンテージアンプ、ヴィンテージプレーヤーといったふうに、である。
ヴィンテージとは、辞書には、古く価値のある物という意味も含まれている。
だからヴィンテージスピーカー、ヴィンテージアンプという使い方は間違っているわけではない。
でも、ヴィンテージを、オーディオ機器の呼称に使ってしまうと、
どこかに違和感を持ってしまう。
ウェスターン・エレクトリックの594A(他の製品でもかまわないが)は確かにヴィンテージ・スピーカー、
もしくはヴィンテージ・ドライバーといえる。
けれどヴィンテージをつけてしまうと、594Aすべてに対して、そういってしまっていいのだろうか、と思う。
594Aでなくてもいい、少し身近なモノとしてマランツのModel 7でもいい。
ひじょうに程度のいいModel 7であれば、ヴィンテージ・アンプと呼ぶことに違和感も抵抗もない。
だがそんなModel 7はごく僅かである。
多くのModel 7は大なり小なりガタがきている。
そんなModel 7もヴィンテージ・アンプと呼んでいいのか、と思うからだ。