羽二重(HUBTAE)とオーディオ(その1)
久しぶりに六本木に行ってきた。
ここ数年、私にとっての六本木は、国際文化会館に行くことである。
前回も前々回も、国際文化会館に川崎先生の講演をきくために六本木に行っている。
今回も国際文化会館に行ってきた。
福井県織物工業組合と川崎先生による「羽二重」HUBTAE=新素材ブランドの発表会が行われたからだ。
羽二重といえば、多くの人は羽二重餅を思い浮べることだろう。
私だって、じつはそうである。羽二重が絹織物だということは知ってはいても、
羽二重餅がどうしても浮んでくる。
そういえば私が働いていたころのステレオサウンドは六本木五丁目にあった。
少し歩けば、青野という和菓子屋がある。
ここの羽二重餅を試聴の茶菓子としてよく買いに行っていたことも関係しているといえばそうなるかもしれない。
羽二重は餅ではない。絹織物であることを、
今日の川崎先生の話をきいて、オーディオマニアとして刻みつけることができた。
これからはずっと羽二重ときいて、餅を思い浮べることはなくなった。
川崎先生の話をきくまでは、羽二重とオーディオはどう結びついていくのか考えていた。
いくつかのことは浮ぶ。
それでも羽二重とオーディオが、鍵穴と鍵がぴったりと合うような感じではなかった。
なにか、もっと違うところに結びつけるところがあるような気だけがしていた。
今日「こんなところに扉があったのか」と、それに気づかされたような感じだった。