Date: 2月 15th, 2014
Cate: LNP2, Mark Levinson
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Mark Levinson LNP-2(続々続・バッファーアンプについて)

続々バッファーアンプを追加することでLNP2の値段がどのくらい高くなるのかも、
当時はすごく気になっていた。
もともと高価なコントロールアンプであるLNP2がバッファーアンプを追加すれば、もっと高価になる。

モジュール一個の値段が10万円だとしたら、単純計算でも20万円のアップになる。
実際はもっとかかっていたのかもしれない。

1970年代後半の20万円は、いまの20万円よりもずっと高い20万円だった。
その20万円を追加して、バッファーアンプという、いわば余分な回路を追加する。

20万円出して、足りなかった回路を追加するのではない。
バッファーアンプがなくとも、LNP2はLNP2である。

日本にどれだけのバッファーアンプ搭載のLNP2があるのはわからない。
けれど意外に多いような気がする。
バッファーアンプ搭載のLNP2を所有している人を何人か知っている。

瀬川先生のことばを信じて、バッファーアンプを追加した人がいるわけだ。
私も信じていたひとりである。

だからステレオサウンドの試聴室でバッファーアンプを追加したLNP2が聴けるのは嬉しかった。
けれど、シリアルナンバー1614のLNP2の音を聴いても、
それだけではバッファーアンプがあるのとないのとでの音の違いについてはわからない。

ステレオサウンド 68号の記事のために四台のLNP2が一時期に集まった。
けれどこれらはロットの違うLNP2であり、
シリアルナンバー1614のLNP2とシリアルナンバー2667のLNP2を比較したところで、
細部の違いがずいぶんあるLNP2なのだから、
結局のところバッファーアンプによる「音質向上」を確認することはできなかった。

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