Date: 1月 16th, 2014
Cate: ラック
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ラックのこと(その3)

ヤマハのGTR1Bのステレオサウンド試聴室への導入はかなり早かった。
四台のGTR1Bが届いた。

それまで使っていたのは、いわゆるテーブルだった。
昔のステレオサウンドのバックナンバーをの試聴風景の写真をみれば、
どういうテーブルなのか、すぐにわかるし、中央に金属製の柱があるタイプである。

このテーブルから一転して、33kgという重量のGTR1Bの導入は、
音だけでなく試聴室の雰囲気もかなり変えたところがある。

GTR1Bには棚板が一枚附属してくる。
ただし本体は板厚50mmだが、棚板は割と標準的な厚みだった。
ステレオサウンド試聴室で、この棚板を試聴に使ったことはない。

GTR1Bのステレオサウンド試聴室での使い方は、
ラックというよりも、あくまでもそれまで使っていたテーブルの役割のかわり、
つまり置き台としてのものだった。

どんな素材にも叩けばなんらかの音がすることからわかるように、
それぞれに固有音があり、同じ材質でも厚みをませばQが高くなる。

GTR1Bの50mmの板厚は、マニアにとって嬉しい厚さともいえる反面、Qが高くなっているため、
あれこれ条件を変えて試聴していくとはっきりしていくことだが、
中域が、いい表現をすれば明快になるし、少し悪い表現では中域にあきらかな固有音がのってくる。

とはいえ一台36000円で、これだけのつくりのラックが買えるということ、
そして細かいことをいっていけば、あれこれ指摘できるけれど、
このラックの性格を掴んだ上で工夫すれば、
置き台の、ひとつの傾向である重厚長大型に好適といえるラックである。

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