Date: 11月 21st, 2013
Cate: 岩崎千明, 瀬川冬樹
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岩崎千明氏と瀬川冬樹氏のこと(その11)

ジョーダン・ワッツのA12は、同社の4インチ・フルレンジユニットModule Unitを、
薄型のバスレフ型エンクロージュアにおさめたモノ。

瀬川先生はA12の前に、MINI12を購入されている。
MINI12の音が予想以上に良かったので、A12を購入されたわけである。

ではなぜ、ジョーダン・ワッツのスピーカーを選ばれたのか、というと、
その理由は「私のスピーカー遍歴」の中にある。
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 約九ヶ月前、それまで住み馴れたもとの家からいまの家に引越して、それを機会に、しばらく空白状態だった音出しをやり直そうと考えた。そのころAXIOM-80は間に合わせの小さな安もののエンクロージュアに収まっていて、およそかってのAXIOM-80の片鱗も無かったが、あきらめきれずにそれを中音用として、これも間に合わせに安もののウーファーとトゥイーターを加えて、マルチアンプで、それでも以前の部屋ではどうやら我慢のできる音になっていたが、今度の家ではまるで音にならない。AXIOM-80を鳴らすことは、それで当分あきらめることにしジョーダン・ワッツに目をつけた。
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AXIOM80が中域用としてうまく鳴っていればジョーダン・ワッツを導入されることはなかった、と思う。
ジョーダン・ワッツは、ブランド名が示すように、E.J.ジョーダンがグッドマンを放れて興した会社である。

E.J.ジョーダンはAXIOM80、MAXIMの設計者として当時は知られていた。
つまり瀬川先生はAXIOM80と共通する音の良さを求めての選択だった、といえよう。
「私のスピーカー遍歴」には、こうも書かれている。
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これに意を強くしてすぐにひと廻り大型のA12を購めた。これは位相反転型で低音がさらによく延びていて、バス・ドラムの音なども意外なほど豊かに再現する。しかしなによりも音全体の作り方に、AXIOM-80と共通したE・Jの主張が感じられてすっかり気に入ってしまった。
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JBLの3ウェイを構築された後も、A12のことは、
「メインとしているJBLに次いで最も頻繁に音を出すスピーカー」と書かれている。

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