Date: 10月 31st, 2013
Cate: デザイン
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オーディオのデザイン、オーディオとデザイン(真空管アンプのレイアウト・その2)

何度か話すことがあった。
N(Jr.)さんとふたりで話すこともあった。

たしか記憶ではNさんがいったことなのだが、
真空管アンプ、それもパワーアンプの場合、シャーシー上に配置される種々のパーツ、
電圧増幅用の真空管、出力管、出力トランス、電源トランス、チョークコイル、平滑用のコンデンサー、
場合によってはインターステージトランス、インプットトランス、
これらはひとつひとつが、いわば建造物であり、
シャーシーの上にレイアウトしていくことは、街並をレイアウトするのと似ている、
同じような感覚なのではないか──、
そういうことだった。

管球式のパワーアンプでも、マランツのModel 9のようにフロントパネルをもつモデルもあるし、
外観からはソリッドステートアンプなのか真空管アンプなのかわかりにくいつくりのモデルもある。

だからすべての管球式パワーアンプについて、いま書いたことがあてはまるわけではなく、
あくまでも伊藤先生のパワーアンプに限定して、いえることである。

これまでにラジオギジュ、無線と実験、管球王国など、さまざまな技術系のオーディオ雑誌で、
真空管アンプの製作記事を読んできた。

読み物としておもしろかったり、興味深いもの、
技術的にそそられるものはあっても、
そこで発表されている真空管アンプをそのまま自分の「もの」としたい──、
この「もの」とはそのものを自分のアンプとして手に入れたい、という気持だけでなく、
同じアンプをつくれるようになりたい気持をあわせての、自分の「もの」としたい、である。

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