Date: 10月 21st, 2013
Cate: アナログディスク再生
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「言葉」にとらわれて(トーンアームのこと・その2)

古くからあるワンポイントサポートのトーンアームは、
いまも現役のトーンアームに採用されることが多い。

それたけこの方式のメリットが多いということでもあるわけだが、
ワンポイントサポートの良さを活かすには、
トーンアームのバランスは、いわゆる前後方向はもちろん、左右方向(ラテラルバランス)もきちんととらなければ、
ワンポイントサポートは構造上、カートリッジに左右の傾きが生じてしまい、
左右チャンネルのアンバランスが起るだけでなく、クロストークが増えてしまう。

簡単な構造だからといって、使い方までもが簡単なわけではない。
だからといって、特に調整が困難なわけでもない。
どういう構造になっていて、その構造ゆえのメリット、デメリットを把握していれば、
どの点に注意して調整しなければならないか、はすぐに理解できるだろうし、
これが理解できなければ、ワンポイントサポートのトーンアームに手を出すのは、少し待った方がいい。

もちろん先に手を出して、実際に使いながら理解していく、という手もある。

オーディオクラフトのトーンアームは、
瀬川先生が高い評価をされていたこと、ステレオサウンドの“State of the Art”賞にも選ばれていること、
アームパイプをいくつも用意して、カートリッジへの適合性に十分配慮されているところ、
さらにはオーディオクラフトから出ていたOF1というアダプターを介さずに、
ダイレクトにオルトフォンのSPUを取り付けられるようにシェルの部分が加工されたストレートパイプまで出すなど、
マニア心がわかっているラインナップなど、
一度は使ってみたいトーンアームの代表格になっていた。

だがラテラルバランスの調整でつまずくのか、
うまく調整できずにいた人も少なくなかった、ともきいている。

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