オーディオのデザイン、オーディオとデザイン(その6)
SA600のシャーシーにSG520の内容を収納しても、
SA600のデザインをコントロールアンプとして認識することができないであろう、ということは、
AGIの511のシャーシーに、QUADの405を中身を収納してプリメインアンプとしたところで、
511のデザインをプリメインアンプとして認識できるかどうか、というところは同じことである。
私は、プリメインアンプとコントロールアンプの違いを、
デザインのどこにその差異を感じて、判断しているのだろうか。
私がオーディオに興味を持ち始めた1976年、
このころのコントロールアンプは薄型が流行っていた。
ヤマハのC2があり、ラックスからも管球式ながら薄型のCL32が出ていたし、
他のメーカーの新型コントロールアンプは薄型が多かった。
その流行をつくったのは、マークレビンソンのJC2だといわれているし、
薄型の流行以前に登場していたコントロールアンプの中には、かなり大型のモノもいくつかあった。
サイズ的には、そのままプリメインアンプのシャーシーとして使える大きさであった。
例えばヤマハのCI、パイオニアのExclusive C3などがあった。
他にもいくつかあった。
とにかく、これらのモノを見ながら、プリメインアンプとしてのデザイン、
コントロールアンプとしてのデザインを感じとっていたのだろうか。
この時代、それに続く時代があっても、
私の感覚は、プリメインアンプとしてのデザイン、コントロールアンプとしてのデザインを、
いつまにか判断するようになっていったのだろうか。