オーディオのデザイン、オーディオとデザイン(その5)
あるとき、SA600のデザインでコントロールアンプだったら、ということを考えたことがある。
シャーシーのスペース的にはまったく問題ない。
SG520の内容をそのまま移植することは無理ではない。
SG520のデザインよりもSA600のデザインに魅かれる私は、そんなことを考えた。
考えたものの、どうしてもSA600はプリメインアンプという認識を消し去ることができないのに気づいた。
なぜなのだろうか。
SA600がプリメインアンプだということを既に知っているからなのだろうか。
どうもそういう問題ではない気がする。
SA600は、やはりプリメインアンプのデザインなのだ、という答が自分の中から返ってくる。
プリメインアンプのデザインといっても、
SA600のパネルレイアウトはそのままコントロールアンプとして流用できるものだ。
にも関わらず、なぜSA600をいつまでプリメインアンプとして認識してしまうのか。
仮にSG520をSA600に移植したとして、
プリメインアンプという認識を書き換えることができるのだろうか。
どうも無理なような気がする。
とすると、私はSA600のどこにプリメインアンプということを感じているのだろうか。
それを問いかけることになる。