サイズ考(その65・補足)
サイズ考(その64)に、mr.Jさんからコメントをいただいた。
返事が長くなると思い、コメント欄ではなく、こちらに書くことにした。
ネットワークをスピーカー・エンクロージュアからとりはずし、パワーアンプの間近に置くと、
電源トランスという「金属の塊」が近づくことになる。
たいていの場合、トランスは鉄と銅のかたまりだから、その金属の塊は磁性体の塊でもある。
コイル(この場合、空芯型)を取りつけるさいに、安易にコイルの上下を板で挟み込み、
その2枚の板の中心、(つまりコイルの中心)に金属ビスを通して、
メインの基盤(板)に固定すると、金属ビスが磁性体であれば、コイルの値が増える。
つまり鉄芯入りのコイルと同じことになるからだ。
ならば非磁性体の金属ビスならば問題が無いかというと、
そうでもなく、今度は反対にコイルのインダクタンス値が小さくなる。
コイルは、そのくらい周囲の影響を受けやすく、同時にまわりに影響も与えている。
だから複数のコイルがある場合、通常、コイルの向きは90度変えて配置するのが、まず基本である。
そういう性質をもつコイルだけに、コメントにもあるように、パワーアンプからの漏洩磁束の影響を受けやすい。
ただ、これもケース・バイ・ケースでもある。
REPLY))
宮崎さん、コメントがあまり長くなるといけないので、
詳しくは書かなかったのですが、
ご返事で補足いただき有難う御座ます。
さらに加えると、
金属というと、トランスだけでなく、
アンプのケースが、実は大きな障壁なんです。
なにせ面積が広く、
ネットワークの漏れ磁束に対して壁のように立ちはだかる。
しかも振動しているので、時間遅れの反作用が出てきます。
国産アンプの多くは鉄板、
海外製高級アンプにははアルミが使われています。