Date: 8月 10th, 2013
Cate: アナログディスク再生
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私にとってアナログディスク再生とは(RS-A1のこと・その6)

ラジオ技術 1997年1月号のベスト・ステレオ・コンポ・グランプリを読むと、こうある。
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菅野 基準というなら、このアームの音は、僕はもとのテープの音に近いと思いましたよ。
若林 おっしゃるとおり。ほんとうにそう。音の世界がぜんぜん違うんだけど、いいですよ。
菅野 自分が録音したレコードをかけてみたんですが、ディスクにするときに考えていたつもりの音が、もとのテープの音へ戻っちゃった(笑)、という感じなんだね。
高橋 よくわかります。
若林 とにかくもとに音に近いですよ。今までのアームとは音の出かたぜんぜん違う。
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いうまでもなく菅野先生も若林氏も録音の仕事をやられてきている。
そのふたりが口を揃えて、RSラボのトーンアームで聴くアナログディスクの音は、
「もとのテープの音」に近い、といわれていることに注目したい。

とにかくこれまでのトーンアームの音とはまったく異ることがわかる。
だから長岡鉄男氏は、こう語られている。
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長岡 僕はRS-A1に辛い点をつけましたが、家でテクニクスのアームと比べたんです。で、そのアームを基準にすれば、これはダメだし、逆にこれを基準にすればテクニクスはダメなんですね。音がまるで違うんですよ。
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長岡氏のいうテクニクスのアームとは、おそらくEPA100のことだろう。
チタンをアームパイプに採用したモノで、1976年に出ている。

こう発言されている長岡氏だが、あとの発言を読めば、RS-A1を評価されていないわけではないことはわかる。
ただ何を基準にして評価するのかをはっきりさせた上で、
長岡氏は自宅で使用されているEPA100を基準としての評価というだけの話だ。

長岡氏は、こうも発言されている。
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長岡 1つの方法としては、カートリッジは完全に固定してレコードを動かすとういのがあるけど、RS-A1を聴くと、このフラフラでもいいのかなという気もするね。
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RS-A1は、それまで登場してきたトーンアームと同じ評価基準では判断を誤ってしまうかもしれない、
そういう難しさと同時に、使い手がいくつかの意味で試されているところをもっている。

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