Archive for category テーマ

Date: 3月 15th, 2024
Cate: ディスク/ブック

“盤鬼”西条卓夫随想録(達成後……)

「“盤鬼”西条卓夫随想録」のクラウドファンディングは達成して、
2月には手元に届くはずだったが、結局届かず。
なんでもCDのプレスの予定がずれ込んでいるのが理由とのメールが、少し前に届いた。

いつになるのか。3月中に届くとは思えなくなってきた。
X(旧twitter)に、ラジオ技術(組版担当のS)というアカウントがある。

この方の投稿を読むと、ラジオ技術誌の進行もストップしているようだ。
この方は「“盤鬼”西条卓夫随想録」には携われていない。
なので、この方の投稿からは「“盤鬼”西条卓夫随想録」についての情報は得られないが、
なんとなくではあってもラジオ技術編集部の事情は伝わってくる。

のんびり待つしかなさそうである。

Date: 3月 14th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第三夜・選曲について

スヒーカーシステムが決ると、私のなかでテーマが決っていく。
そして選曲も、一曲目は絞られていく。

アポジー Duetta Signature、クレル KMA200で鳴らす第三夜の一曲目は、
リンダ・ロッシュタットの“What’s New?”をかける。

意外に思われるかもしれない。
リンダ・ロッシュタットを特に好きというわけではないし、嫌いでもない。
なのに第三夜の一曲目を“What’s New?”に決めたのは、
アポジーが日本に入ってきたとき、ステレオサウンドの試聴室で聴いた時、
リンダ・ロッシュタットの“What’s New?”は何度も聴いているからだ。

アポジーのScintillaが最初に日本に入ってきて、
ステレオサウンドで紹介記事を担当されたのは傅 信幸氏だった。
それから数号後の組合せでも、アポジーの担当は傅 信幸氏だった。

そのころの傅 信幸氏だったは、
リンダ・ロッシュタットの“What’s New?”をよくかけられていた。

リンダ・ロッシュタットばかりではないのだが、
かなりお好きだったようだ。
おかげで、“What’s New?”はよく聴いた。
同名のアルバムも購入した。

だから、私にとってリンダ・ロッシュタットといえばまず浮ぶのは“What’s New?”である。

この“What’s New?”という曲名。
“What’s New” a直訳すれば新着情報と味も素っ気もない文字が並ぶが、
歌“What’s New?”と疑問符がついて、その対訳を読めば意味は違ってくる。

と同時に、この“What’s New?”は、オーディオマニアに問いかけているような気もする。

Date: 3月 14th, 2024
Cate: ハイエンドオーディオ

ハイエンドオーディオ考(その9)

DBシステムズのDB1+DB2の音について、瀬川先生は、
ステレオサウンド別冊「世界のコントロールアンプとパワーアンプ」でこう書かれている。
     *
 アメリカのソリッドステートアンプのごく新しい傾向の良さの素直に出た、とてもフレッシュで生き生きとした音。総じて音のぜい肉をおさえて繊細にどこまでも細かく分析してゆく傾向があるが、しかし細身一方のたよりない弱々しさではなく、十分に緻密に練り上げられて底力を感じさせ、それが一種凄みを感じさせることさえある。力を誇示するタイプでなく、プログラムソースの多様さにどこまでもしなやかに反応してゆくので、音楽の表情をとてもみごとに聴き手に伝える。弦の響きもとてもよく、アメリカのアンプにしてはどこかウェットな音に思えるほどだ。ハイエンドに一種キラッとした音色があって、そこが好みの分れるところかもしれない。
     *
ステレオサウンド 47号の特集ベストバイでは、
《マークレビンソンにも一脈通じる繊細な、現代の先端をいく音》とある。

いま読み返しても、この音の評価は、まさしくハイエンドオーディオに通じる。

DBシステムズはRFエンタープライゼスが輸入元だった。
このDBシステムズに惚れ込んだ人がいる。
シュリロ貿易の社員だったHさんである。

彼はDBシステムズを取り扱うためだけの(そういえる)会社を興した。

別項でトロフィーオーディオについて書いている。
トロフィーオーディオとは、いわば成功の証しであるし、羨望の的ともなる。

そういったトロフィーオーディオ、ひとつ前に書いたハイラグジュアリーオーディオ、
こういうオーディオ機器のみをハイエンドオーディオとして捉える人の目には、
DBシステムズは安物としかうつらないだろうし、
ハイエンドオーディオではない、と否定するだろう。

それに同意する人もいる。
それはそれでいい。
けれど、私はそうは思わない、というだけの話で、
Hさんのことを含めて、DBシステムズは私にとってハイエンドオーディオを考える(語る)にあたって、
絶対に外せない存在である。

Date: 3月 14th, 2024
Cate: ハイエンドオーディオ

ハイエンドオーディオ考(その8)

ハイエンドオーディオについて考える時、時を遡ると思い出すのが、
DBシステムズのデビュー作であるコントロールアンプDB1+DB2のことだ。

DB1がコントロールアンプ本体、DB2は外部電源。
続けてトーンコントロールのDB5、パワーアンプのDB6が登場したが、
私のなかでいまも印象深いという以上に、
この時代のアメリカのオーディオ・シーンをふり返る時、DB1+DB2は無視できない。

DBシステムズはハイエンドオーディオといえたのか。
私は、そうだと思っている。

DB1+DB2は決して高価なアンプではなかった。
1978年、DB1+DB2h212,000円。
同価格帯のアメリカのコントロールアンプには、
AGIのModel 511(260,000円)、AEAのAnalogue 520(298,000円)などがあった。

これらの中でDBシステムズのつくりは、もっとも実質本位といえる。
いいかえれば、徹底的にコストをかけないつくりである。

DB1の外形寸法はW16.0×H8.1×D10.7cmで、重量は1.0kg。
小型というだけでなく、そっけない外観で、おそらくツマミは既製品だろうし、
リアパネルはRCAジャックをハンダ付けしたガラスエポキシ基板がそのまま使われている。

多くのアンプのようにリアパネルが金属で、そこに端子が取りつけられているわけではない。
内部を見ても、メインのプリント基板が一枚あって、
この基板にアンプ部の部品を含めて、
入力セレクターやレベルコントロールの部品もハンダ付けされていて、
内部配線材は見当たらない。

AGIのModel 511も合理化した内部だが、それでも内部配線材は少しとはいえ使われていた。
DB1+DB2のつくりは素っ気ないとかドライとか、そういえるけれど、
ある目的をもってのつくりだと理解すれば、このこともまた魅力とうつる。

Date: 3月 14th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 全生新舎からの告知

全生新舎は、整体協会・身体教育研究所/狛江稽古場を拠点とする
野口晴哉氏のお孫さんの野口晋哉さんの団体。
全生新舎のインスタグラムでは、毎月のaudio wednesdayのフライヤーが公開されます。
フライヤーをつくられているのは、野口晋哉さんです。

下記の紹介文も野口晋哉さんです。
     *
audio wednesdayは毎月第一水曜日に(公社)整体協会・狛江稽古場にて行われているクラシック音楽鑑賞会です。毎月異なるハイエンド・ヴィンテージオーディオを組み合わせ、その妙を活かしながら比較的大きい音量で音を鳴らしています。通常、和室は音響が沈む傾向にあり、音楽を聴く場所として適切でないとされますが、当和室は音が響く特性があり、コンサートホールでも自室でも経験できないような特徴的な音響経験を鑑賞いただけます。音楽、もしくオーディオに興味のある方のご参加をお待ちしております。
     *
全生新舎のX(旧twitter)もあります。
野口晴哉記念音楽室レコード鑑賞会の告知も、全生新舎のインスタグラム、Xでなされます。

Date: 3月 13th, 2024
Cate: plain sounding high thinking

オーディオはすでに消えてただ裸の音楽が鳴りはじめる(その17)

《オーディオはすでに消えてただ裸の音楽が鳴りはじめる》
3月6日のカザルスの無伴奏チェロ組曲は、私にとって答にかぎりなく近い、と信じられる。

Date: 3月 13th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第三夜・Apogee Duetta Signature + 1.0(その4)

4月3日のaudio wednesdayでは、
アキュフェーズのCDトランスポート、DP100、
それからD/Aコンバーター兼コントロールアンプとしてメリディアンの818を使う。

3月の会ではメリディアンのULTRA DACだったのに、
今回はなぜ818? と思われるだろうが、
4月のシステムはDP100だけが私のモノで、クレルもアポジーもHくんの私物である。
Hくんが宇都宮の自宅から運んできてくれる。

つまりHくんのシステムそのものを鳴らすということでもある。
同じシステムでも部屋が変れば、当然音は大きく変る。

セッティングして鳴らす人が変れば、ここでも音は変る。

自分の使っているオーディオ機器を、ほぼすべて移動して別の空間で鳴らすというのは、
大変なことだ。
それでも同じ個体をもってくるだけに、そこでの音の違いをどう受けとめるのか。
これは、その人次第である。

どちらがいい音で鳴るのかは、誰にもわからない。
それでも、その結果を真正面から受けとめれば、
自身のシステムの可能性を確かに探ることになる。

得られることはある。他では得られないことでもある。

Date: 3月 12th, 2024
Cate: ハイエンドオーディオ

ハイエンドオーディオ考(その7)

4月3日のaudio wednesdayで、別項で触れているように、
アポジーのDuetta SignatureをクレルのKMA200で鳴らす。

時代的に揃っている組合せであり、
1980年代のハイエンドオーディオをふり返ることにもなる。

そこであらためてハイエンドオーディオについて考えてみたい。

ハイエンドオーディオが使われはじめたのが、いつなのか。
おそらく1970年代後半あたりからであろう。
一般的に広くつかわれるようになったのが約十年後、1980年代半ば過ぎからか。

とにかく四十年以上が経っている。
そのあいだにハイエンドオーディオの使われ方も、ずいぶんと変ってきた。

名器やヴィンテージオーディオと同じように、安っぽい使われ方も見受けられるようになった。
なんでもかんでも名器と呼ぶ人がいるし、
すこしばかり古い製品の大半をヴィンテージオーディオと呼ぶ人も増えてきている。

これが名器? これがヴィンテージオーディオ?
そう問いたくなることが増えているのは、ソーシャルメディアを眺めていると、
どうも日本だけではなく他の国でもその傾向はある。

ハイエンドオーディオも、その傾向があるが、
それ以前に、ハイエンドオーディオのはっきりとした定義はどこかにあるのだろうか。
使われ始めたころは、なんとなくではあっても共通の認識のようなものはあった。
少なくとも私はそう感じていた。

価格が高いモノだけがハイエンドオーディオの範疇ではなかった。
それがいつしか非常に高額なモノがそう呼ばれるようになってきた。

けれど、ここで考えたいのは、非常に高額なオーディオ機器は、
そのブランドの最高級機であるから、その意味では確かにハイエンドオーディオといえる。

でも、最近のそれはハイエンドオーディオと呼ぶよりも、
ラグジュアリーオーディオであって、そのラグジュアリーオーディオのなかには、
ハイ・ラグジュアリーオーディオ、その上のハイアー・ラグジュアリーオーディオ、
さらにその上のハイエスト・ラグジュアリーオーディオがあるような印象を持っている。

このラグジュアリーオーディオは、もうオーディオマニアのモノではない。
そんな感じすら受ける。

Date: 3月 11th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第三夜・Apogee Duetta Signature + 1.0(その3)

4月3日のaudio wednesdayには、私はエラックの4PI PLUS.2を持っていく。
Hくんからのリクエストでもあるし、
実を言うと、2月、3月のサウンドラボの時にも持っていこうかな、と考えていただけに、
アポジーとエラックの組合せは、私自身、ぜひとも聴いてみたいし、
おそらくこれから先、そういう機会はないだろう。

ただうまくいくのかはなんともいえない。
アポジーはリボン型で後方にも前方と同じように音を放射している。
当然、前方は正相であれば後方は逆相のダイボール型の指向特性のスピーカーである。

一方エラックの4PI PLUS.2は同じリボン型でも、水平方向360度の無指向性。
前方であっても後方であっても正相、逆相は同じである。

そこでアポジーの高域とエラックの高域とが、どんなふうに干渉するのかは、
やってみないとわからない。ちょっと予想がしがたい。

タイトルでは、Apogee Duetta Signature + 1.0としている。
+1.0とはエラックのことなのだが、失敗すれば-1.0になることだってある。
曲(録音)によってうまくいったり、そうでなかったりするのか。
これも楽しみのひとつである。

4月のaudio wednesdayは、1980年代のハイエンドオーディオの音の再現ともいえる。
そのころすでにCDは登場していたけれど、44.1kHz、16ビットのPCMだった。
いまは違う。
そのことが出てくる音にどう作用していくのか。

Date: 3月 11th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第三夜・Apogee Duetta Signature + 1.0(その2)

アンプも暖まっていない。
スピーカーも、どうなのかははっきりとはいえないが、
しばらく鳴らされていなかった感じを受けた。

それでも鳴ってきた音は、懐しいだった。
Duetta Signatureの下のモデル、Caliper signatureは真剣に導入を考えた。
このサイズならば、六畳間でもなんとかいける。
そうとうに心は動いていた。

それだけに懐しかったわけだ。

Hくんは、というと、彼にとってはアポジーはずっと憧れの存在だったそうだ。
そして、アポジーの音は初めてだ、ともいっていた。

リボン型スピーカーをつくっていたアポジー(Apogee Acoustics)は、1999年に解散している。
三十代のHくんにとっては、初めての対面なのは当然なのだろう。

3月6日、セッティングを手伝ってくれた数人だけ、アポジーのDuetta Signatureの音を聴いている。
二時間ほど鳴らしていただろうか。
鳴らし始めのころから音は次第に変ってくる。

このままDuetta Signatureを鳴らしたい気持も沸いてきたけれど、
そういうわけにはいかない。
それでサウンドラボに交替。

その音を聴いて、Hくんは思うところがあったようだ。
それもあって、4月3日のaudio wednesdayでも鳴らすことになった。

アンプはクレルのKMA200のまま。
セッティングは、3月6日はサウンドラボの位置だったが、
4月は思うところあって、大きく変えるかもしれない。
実際は音を聴いての判断になるから、こうするとははっきりとはいえない。

どういうセッティングになっているかは当日の楽しみにしていただきたい。

アポジーをステレオサウンドの試聴室で聴いていたころ、
私は二十代だった。いまでは六十を超えてしまった。
それだけに、当時のモデルを鳴らすにあたって、昔とは違う。

Date: 3月 11th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第三夜・Apogee Duetta Signature + 1.0(その1)

3月6日のaudio wednesdayでは、サウンドラボのスピーカーを鳴らした。
私のfacebookをみた人ならば、その前に鳴らしていたスピーカーがあることに気づいていよう。

喫茶茶会記でやっていたころからの常連のHくんがいる。
Hさんもいるから、私よりもかなり若いのでHくんとさせていただく。

彼は最初、愛知県豊田市から来てくれていた。
それから兵庫からになり、現在は栃木の宇都宮から、である。

2月と3月、サウンドラボを鳴らしたクレルのKMA200は彼の私物だ。
宇都宮から運んでもらっている。

3月には、別のモノがあった。
それがアポジーのDuetta Signatureである。

3月6日の数日前、彼はヤフオク!で、このスピーカーを落札している。
Duetta Signatureが出品されていたのは知っていた。
落札金額はかなり安いかった。

1980年代、アポジーが登場したころステレオサウンドで働いていただけに、
当時の昂奮ぶりを知っている(味わっている)者としては、
いまではこんな評価(金額)なのか──、と、思うしかない。

もっとも引き取り限定ということがあっての落札金額なのだろうが、
それにしても安かった。

それを落札していたのがHくん。
彼は3月6日の朝、Duetta Signatureを引き取っている。
そのままaudio wednesdayに来てくれて、セッティングの手伝いをやってくれた。

彼が言う、この部屋でDuetta Signatureを聴いてみたい、と。
私だって聴いてみたい。
それでクルマからDuetta Signatureを降ろして、サウンドラボの設置場所に置く。
ひさしぶりに聴くアポジーの音だった。

アンプはクレルのKMA200だから、アポジー登場時の組合せともいえる。
当時、クレルもアポジーも輸入元はRFエンタープライゼスだった。

Date: 3月 9th, 2024
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その25)

その昔,瀬川先生が熊本のオーディオ店に定期的に来られている時、
しっかりしたケースに、けっこうな枚数のLPを持ってこられていた。

それらすべてのLPを試聴に使われていたわけではなかったから、
どんなレコードが他にあったのか、知りようがなかったし、
毎回、同じレコードを持ってこられていたわけではないことは確かだった。

LPにしてもCDにしても、車を持たない、車での移動が大変な長距離の場合、
持っていける枚数はどうしてもかぎりがある。

あれもこれも持っていきたいと思っても、それは無理。
四谷三丁目の喫茶茶会記でaudio wednesdayをやっていたときも、
ディスクの選定は迷うものだ。

今年1月からのaudio wednesday (next decade)では、
1月はTIDAL、2月はSACDを中心にディスク、3月はMQA-CD中心とTIDAL。

そのため3月の会では、メリディアンのULTRA DACの他に、
roon一式をハイレス・ミュージックの鈴木さんに用意していただいた。

トランスポートにアキュフェーズのDP100、D/AコンバーターにメリディアンのULTRA DAC、
TIDALにはroonのNucleusという構成だ。

使ってみると、頭でわかっていても、なんて便利なんだろう、と実感できる。
自分の部屋ではあたりまえのこととして捉えていても、
こうやってどこかで音を鳴らす際には、そのありがたさがよくわかる。

TIDALにすべてがあるわけではない。
TIDALにある曲でも、MQAで聴けなかったりもする。
両方あれば、以前のようなディスクの持ち運びから解放される。

もちろんある程度のディスクを持っていくことになるが、
あれもこれもと枚数が増えていくことはなくなる。

ディスクの持ち運びの大変さを知っている人ならば、いい時代になったと思えるはず。

Date: 3月 8th, 2024
Cate: 電源

モバイルバッテリーという電源(その16)

3月6日のaudio wednesdayでは、
アンカーのモバイルバッテリーのPowerHouse 90が二台揃った。

一台は私の、もう一台は常連のHさんが持ち込まれたモノ。
私のPowerHouse 90は、前回と同じく、サウンドラボのスピーカーへの電源供給。

サウンドラボのコンデンサー型スピーカーの消費電力は2Wと発表されている。
もしかするともう少し大きいのかもしれない──、
と思っていたけれど、輸入元のクリストファーさんによると、やはり2Wとのこと。
実測中の写真も見せてもらった。たしかに2Wである。

ということは二台で4W。20W以下の消費電力ということで、
自動的に十五分ほどで電源が落ちるはずなのに、今回も問題なく最後まで、
約五時間ほど使えたし、残量も前回とほぼ同じだった。

HさんのPowerHouse 90もサウンドラボに接いでみればよかったのだが、
当日は、ちょっとばかりいろいろやっていて、その時間を確保できなかった。

HさんのPowerHouse 90は、会の最後のほうで、ハブ用に使った。
この効果はかなり大きかったと感じている。

昨日の「audio wednesday (next decade) – 第二夜を終えて」で書いている、
カザルスのバッハの素晴らしさは、このことも大きく関係しているように感じている。

Date: 3月 7th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第二夜を終えて

昨晩の第二夜を終えて、いくつか書きたいことがある。

昨日は朝から寒かった。
雨も降っていた。
しかも3月、年度末だから、来られる方は少ないだろうな、と予想していた。
予想していた通り、少なかったけれど、二人の十九歳の男子大学生が参加があった。

大学生以下は無料なのだが、そんな若い人たちが来てくれるなんて、
まったく思っていなかっただけに、このことはなかなかに嬉しいことだった。

二人ともオーディオマニアというわけではないが、
昨晩の音を聴いて、何か感じるものがあったのならば、次回以降も来てくれるだろう。

昨晩はほぼ一年ぶりにメリディアンのULTRA DACを聴いた。
いいD/Aコンバーターだ、という以上に、
私にとっては、やはり「心に近い」D/Aコンバーターだ、と確信できた。

それから予告していたことをやった。
バーンスタイン/ベルリン・フィルハーモニーによるマーラーの第九番を、
MQAで、部屋の照明を落としてもらっての再生を行った。
来られていた方から、お礼の言葉をいただいた。

最後にかけたのは、カザルスのバッハの無伴奏の第二番。
第一夜で、まったくといっていいほど鳴らなかったのだけれども、
昨晩の音は、私にとってかなりの驚きだった。

終了後、器材の片づけをしながら、
メリディアンを持ってきてくださったハイレス・ミュージックの鈴木さんと話していた。
鈴木さんも、カザルスの鳴り方にそうとう驚かれていた。

1936年の録音である。
いまから八十八年前の録音。
まったくそんなふうには感じられなかった。

SP盤復刻だから、スクラッチノイズがある。
そのノイズの聴こえ方が、いままで幾度となく聴いてきた鳴り方とは違う。

デジタルで再生しているにも関わらず、そのスクラッチノイズは、
良質のアナログプレーヤーをきちんと調整した時のそれそのものだった。

カザルスはTIDALでMQAでの再生である。

Date: 3月 6th, 2024
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) – 第三夜・Apogee Duetta Signature + 1.0

4月3日のaudio wednesday (next decade) – 第三夜は、
アポジーのリボン型スピーカーシステム、Duetta Signatureを鳴らす。

詳しいことは後日書くが、
Duetta Signatureにエラックの4PI PLUS.2を追加する。

アンプは引き続き、クレルのKMA200を使う。