Archive for category ショウ雑感

Date: 12月 8th, 2019
Cate: ショウ雑感

理科サークルフェスタ2019(その2)

法政大学小金井キャンパスで開催された理科サークルフェスタ2019に行ってきた。
オーディオサークルのある大学として、
芝浦工業大学、中央大学、明治大学、神奈川工科大学、
立命館大学、東京電機大学、東京都市大学の参加だった。

東館二階の二教室を使っての合同の試聴会である。
午前中がE201、午後からは向いのE202教室という二部構成で、
上記の最初の三大学が午前中、四大学が午後からだった。

11時過ぎに到着したため、芝浦工業大学のスピーカーだけは聴けなかった。
各大学のスピーカーの説明の冊子も用意されていた。

会場となる教室に、
人がけっこう入っていたのは、少し意外だった。
女性も数人いた。

でも、各大学のオーディオサークルの部員の人たちばかりのようでもあった。
関係ない人で来ていたのは、あまりいなかったのではないだろうか。
なので、みな若い。
年齢的には、私は完全に浮いた存在だった。

私が教室にはいったとき、中央大学の時間が始まったばかりだった。
中央大学は二つのスピーカーを出していた。
フォステクスのユニットを使ったスパイラルホーン型(長岡鉄男氏設計がベース)、
それから小型2ウェイのシステムだった。
2ウェイのモデルは、女性による自作だった。

合同の試聴会だから、試聴器材も、
スピーカー以外は同じか、と思っていたら、
大学ごとにシステムすべてが違う。

比較試聴会というよりも、
各大学のオーディオサークルのプレゼンテーションと捉えれば、これもありだ。

課題曲として、
ハシタイロ/rionos
Laplace’s Demon/カルメラ
Say Say Say/マイケル・ジャクソン、
これら三曲が決っていた。

Date: 12月 7th, 2019
Cate: ショウ雑感

理科サークルフェスタ2019(その1)

理科サークルフェスタ2019が、
12月8日、法政大学小金井キャンパスで開催される。

明治大学、中央大学、法政大学 の理工学部主催で、
10大学以上のサークルが参加する、とのこと。

オーディオサークルのある大学はいくつかある。
それぞれの大学の学園祭で、自作スピーカーの発表などをしているのは知っていたけれど、
一つ一つの学園祭の日時をチェックしたり、行くのも億劫で、まだ行っていない。

でも、今回の理科フェスタには、いくつかの大学のオーディオサークルが参加している。
一度に、いくつかのオーディオサークルの発表を聴ける。

なので、今回は行くつもり。

Date: 12月 7th, 2019
Cate: ショウ雑感

2019年ショウ雑感(その27)

オーディオショウの各ブースでは、それぞれの出展社による、
音によるプレゼンテーションが行われている、といっていい。

プレゼンテーションをするのは、ブースのスタッフだったり、
メーカーの人だったり、オーディオ評論家だったりする。

製品の説明がある。
そこで技術の説明もあることが多い。

加えて、この製品の音は──、と続くこともけっこうある。
以前も書いているが、その時の言葉による音の表現と、
実際にそこで鳴っている音を私が聴いての印象とは、
同じことはあまりない、といっていいし、
ひどいときに、この音を、そんなふうに表現するの? とスタッフに問い質したくなることも少なくない。

そういう場合、この人は、いったいどういう音の聴き方をしてきたのか、
といつも思う。
どういう音楽を、どういう音で聴いてきた人なのだろうか。
そして、音の表現をするにあったて、
この人は、どんな共通認識をもっているのだろうか──、
その他にもあるが、そんなことを考えてしまう。

考えたところで答がはっきりするわけではないのはわかっている。
スタッフの耳か、私の耳か、どちらかがひどい、ということなのか。

それとも、他に理由があるのか。
その理由について最近考えているのは、
音に対するイメージの相違、
それも静的イメージと動的イメージの違いがあるのではないか、
そう考えている。

Date: 12月 6th, 2019
Cate: ショウ雑感

2019年ショウ雑感(その26)

全国各地では、オーディオ店主催のオーディオショウが、
12月いっぱいまでいくつか開催されているようであるが、
東京にいると、インターナショナルオーディオショウの終りとともに、
今年のオーディオショウも終り、という印象を個人的には受ける。

ショウが終り、各オーディオ雑誌がそれぞれの賞を発表する。
ステレオサウンドのステレオサウンドグランプリが発表、
つまり冬号が発売になれば、こちらも一段落。

ショウと賞が、今年も変らずに行われ、変らずに終っていく。
来年もきっと変らずに行われ、終っていく。

どのブースも、毎年のことだから、手馴れている印象が毎年強くなってくる。
こちらも変らずに行われ、終っていく。

それがいい──、
それでいい──、
そういうことなのか、と思ったりもする。

それを長いつきあい、というのであれば、
求めるのは深いつきあいだ,ということに気づく。

Date: 11月 30th, 2019
Cate: ショウ雑感

2019年ショウ雑感(その25)

アナログディスクをかけるブースは、数年前から増えてきている。
いいことだと思いながらも、
増えることによって、アナログディスク再生の難しさも露呈してきているように感じてもいる。

アナログディスクをかけたから、どなんかけかたでもいい音が出るというわけではない。
むしろCDよりもずっと使い手(鳴らし手)の技倆が、はっきりと音に出てくる。

もちろん使用機材の良し悪しも関係してくるわけだが、それでも使いこなしも重要であり、
それ以上に、と考えるのは、
鳴らし手が、これまでどういう音でアナログディスクを再生してきたか、である。

ようするに、ここでも「音は人なり」ということをいいたい。

どこのブースなのかは書かない。
あまりにもひどかったからだ。

アナログディスクの音は、鳴らし手によっては、
硬く冷たい表情であることが多々ある。

CDよりも、ひどく鳴った場合の音は、ほんとうにひどい。

そのブースで鳴っていた音は、骨格だけの音のようにも感じた。
ゴリゴリした感触しかない音で、
しかもその骨格の均整が崩れてしまっている、としかいいようのない音だった。

なのにそのブースの人は、アナログディスクの魅力を十全に鳴らしきった──、
そんな感じの話をしていた。

その時の音の表現は、アナログディスクの魅力を語る際によく使われる類だった。
なのに、出てきた音は、そんな表現とは正反対にしか私の耳にはきこえなかった。

私には、鳴らしている人の表情は満足げにみえた。
だから、鳴っていた音は、その人が鳴らしたかった音であるのは間違いない。

こういう音と、その表情は何を語っているのか、と考えると、
結局は「音は人なり」は、常に真理であることに行き着いてしまう。

Date: 11月 28th, 2019
Cate: ショウ雑感

2019年ショウ雑感(その24)

1974年に、日本で「エクソシスト」が公開になった。
当時,とても話題になっていた。

まだ小学生だったこと、
「エクソシスト」を上映している映画館は、バスで一時間ほどのところにあるため、
母と弟と一緒に観た。

怖かったし、気持悪かった。
観終っても、一ヵ月ほどは、その怖さが抜けきらなかったほどだった。

でも、ホラー映画を含めて、怖いおもいができる映画が好きである。
この手の映画が苦手な人は、
なぜお金を払ってまで怖いおもいをしに行くのか、という。

いわれてみると、そうだな、と思いつつも、
ここ十年ほどは、心底怖かった、とおもえる映画にであえていない。

「エクソシスト」はグロテスクでもあった。
そのグロテスクさと、幻想交響曲のグロテスクさを一緒くたにするつもりはないが、
いまの時代は、グロテスクさやグロテスク的なものを排除か、
そこまでいかなくともかなり薄めてしまっている面も感じるといえば、そうだ。

不特定多数の人が来場するオーディオショウのブースで、
はっきりとグロテスクさが感じられる演奏、音を鳴らすのは時代にそぐわないのか。

Date: 11月 28th, 2019
Cate: ショウ雑感

2019年ショウ雑感(その23)

オーディオショウに行く楽しみの一つに、
未知のディスクとの出逢いがある、という人は多いはずだ。

今年のOTOTENでは、アンジェリーク・キジョー(Angélique Kidjo)と出逢えた。
インターナショナルオーディオショウは、残念ながらなかった。

たまたま私が行ったブースではなかった、というだけのことかもしれない。
他のブース、行って聴いたブースでも、違う時間帯であれば、
また違っていた可能性はあるけれど、今回はなかったのは変えようがない。

そういえば、今年のインターナショナルオーディオショウでは、
ベルリオーズの幻想交響曲が、いくつかのブースで鳴っていた。
指揮者はそれぞれ違っていた。

去年のインターナショナルオーディオショウでも、幻想交響曲を聴いている。
これもまた今年聴いた演奏とは違う。

幻想交響曲は、また、よく使われるようになっているのか。
正直どうでもいいや、と思いながらも、
幻想交響曲がもつグロテスクさのようなところは、
演奏のせいなのか、録音のせいなのか、
それともそこで鳴っていた音がいちばん影響しているのか、
残念ながら感じとれなかった。

Date: 11月 25th, 2019
Cate: ショウ雑感

2019年ショウ雑感(その22)

この人はうまいな、と感じたのは、
ドイツのオーディオ誌STEREOの編集者(名前は失念した)によるものだった。
太陽インターナショナルのブースで、であった。

この人がうまい、と感じたのは、
おそらく聴き手として、こういう場に参加した経験がきっとあるためではないのか。

それも少なくない回数を体験している人なのではないだろうか。
話ばかりでもダメだし、音を聴かせるだけでもダメ。
話と音を聴いてもらう時間の比率が同じだとしても、
一時間の試聴で、前半30分が話だけ、後半30分を音を聴くだけでは、うまくいかない。

こんなことは体験している人ならば、みなわかっていることである。
なのに、いまでもそんな感じで進めていく人がいる。

そういう人たちは、オーディオショウに来場者として参加したことがないのか──、
そう思ってしまう。
各ブースで行われる試聴に参加したことがないのだろうか。

それとも参加したことが何度もあっても、
退屈と感じたらすぐに次のブースに移っていく人なのか。

オーディオショウでの、こういう場を、プレゼンテーションとは考えていないのか。

Date: 11月 23rd, 2019
Cate: ショウ雑感

2019年ショウ雑感(その21)

電車に乗ると、非常に混んでいてもバックパック(リュック)を背負ったままの人がいる。
アナウンスでは前に抱えてください、とくり返していても、
背負ったままの人は、必ずいる。

今年のインターナショナルオーディオショウで初めて感じたのは、
大きなバックパックを背負ったままの人が少なからずいて、
混んでいるブースでも、周りの人をまったく気にせずに体の向きを変えたり、
後ずさりしている人が目についただけでなく、ぶつかりそうになった。

ほんとうに、こういう人たちは、
体の厚みがバックパックの分だけ後に増していることをまったく意識していないようである。

誰かにあたれば気づきそうなのに、まったく気にする様子もうかがえない。
来年、再来年……とこういう人たちが増えてくるようになると、
インターナショナルオーディオショウの会場でも、
バックパックは前に抱えてください、とアナウンスされるようになるのかもしれない。

Date: 11月 22nd, 2019
Cate: ショウ雑感

2019年ショウ雑感(その20)

FMアコースティックスについて続きを書いていくと、
それだけで終ってしまいそうなので、ここまでとするが、
それでも明日明後日、インターナショナルオーディオショウに行かれる方は、
FMアコースティックスで鳴らされるファインオーディオのF1-12の音を聴いてほしい。

今年聴く機会のない人は、来年がある。
来年もアクシスのブースでは、FMアコースティックスはあるはずだし、
ファインオーディオもあるはずだから、来年も聴けるはずだ。

とにかくFMアコースティックスほど、低音の表現力に秀でたアンプは、
いまのところ存在しないのかもしれない。

あと意外だったのが、タイムロードのブースだった。
別項「オーディオ・システムのデザインの中心」で、
タイムロードのオリジナルブランドのスピーカー、Alinaのデザインについて書いている。

デザインは酷評したが、音に関しては何も書いていない。
聴いていないのだから。

今日、タイムロードのブースに入ったら、ちょうどAlinaが鳴っていた。
デザインとは対照的に、音には好印象を持つことができた。

青色のAlinaが鳴っていた。
別項で、ドラゴンクエストのスライムだ、と書いた青色のAlinaであるだけに、
ジョーダン・ワッツのflagonへのオマージュとリスペクト、
デザインや機能に意味合いを持った製品開発、
そういったことを謳っていなければ、愛嬌ある製品(形)に見えてくる。

タイムロードの部費酢に入ったときから、
既に椅子に座って聴いている人たちの雰囲気が、聴き入っているという感じがあった。

Date: 11月 22nd, 2019
Cate: ショウ雑感

2019年ショウ雑感(その19)

会場の国際フォーラムに着いたのは12時30分ごろだった。
19時までいられればよかったのだが、
歯の治療の予約をしていたので、18時までしかいられず、
今回も素通りせざるをえなかったブースがある。
すべてのブースをまわったわけではない。

なので、あくまでも私が入ったブースということになるが、
今年聴いたなかで、印象深かったのは、アクシスで鳴っていたファインオーディオのF1-12だ。

昨年もファインオーディオのスピーカーには好印象を持っていた。
昨年鳴っていたのは、F1-10で、今年のモデルはユニット口径が12インチにアップしている。

しかも今年は、FMアコースティックスでの音を聴けた。
他のアンプで鳴らされた音もいいのだが、FMアコースティックスの音を聴いた後では、
色褪てしまうほどに、魅力的に鳴っていた。

アクシスのスタッフの方がいわれていたけれど、
FMアコースティックスの製品は、毎年値上げされる。十年でほぼ二倍になる。

確かにそうである。
このあいだ、ひさしぶりにFMアコースティックスの価格を確認してみたら、
ここまで高くなっていたのか、と驚いた。
ほんとうに高い。あえて価格は書かないでおく。

音は空気の振動である。
空気にも質量はあるというものの、我々は空気の重さを感じることはほとんどない。

けれど音楽という空気は、重量ある楽器から生み出されたものである。
その楽器を弾く人には体重がある。

そういうところから音は出てくる、ということを感じる音なのだ。
ピアノの音は、それが300kgほどの重量をもつグランドピアノから発せられていることを感じる。
演奏者にも体重があることを感じさせる。

かといって、音そのものが重々しいわけではない。
FMアコースティックスの音を聴いたあと、
アクシスのブースのほかのアンプ、
ほかのブースでの音を聴くと、そこに肉体の不在を感じてしまうほどに、
FMアコースティックスの音には、肉体がある、ボディがある。

Date: 11月 22nd, 2019
Cate: ショウ雑感

2019年ショウ雑感(その18)

今日から三日間、インターナショナルオーディオショウの開催。
東京は冷たい雨。土日で天気が回復するなら今日はやめようかな、と思っていたけれど、
天気の回復は遅くなるようなので、初日の今日、行ってきた。

今年は、初の試み(のはず)として、
ニュ状パスカードの裏にスクラッチクジがついている。
当選すれば、各ブースでノベルティグッズがもらえる。
600名に当る、とのこと。

こういうクジ運はまったくない私なのに、
アブサートロンのB賞が当った。
とはいっても、ノベルティグッズの類なのか、とほとんど期待はしていなかった。
アブサートロンのブースで手渡されたのは、小さな袋に入ったモノだった。

パッと見て、何が入っているのかはわからなかった。
会場出る時になって、そうだ、と中身を確認すると、
アブサートロンが輸入しているストレートワイヤーのY字ラグGLS-Y8だった。
定価5,800円である。

これでB賞なのか、と思った。意外にいいモノをいただけた、と思っている。
A賞はなんだったのか、と想像もした。
実用的なモノを貰えて、こういう企画は、来年以降も続けてほしい、と思うと同時に、
当選した人は、できるだけ、SNSなどで、何が貰えたのか公開したらいいのではないか。

そんなモノを目当てに……、とか、そんなこと書かなくても……、
なんていう人もいるけれど、
これが少しでも入場者アップにつながっていき、盛り上ってくれればいいことである。

Date: 11月 18th, 2019
Cate: ショウ雑感

2019年ショウ雑感(その17)

今週金曜日(22日)から三日間、インターナショナルオーディオショウである。
今年、多くの人の注目を集めるのは、
テクダスのAir Force Zeroと断言してもいい。

生産台数の少ない限定であるだけでなく、
その重量を考えても、来年のオーディオショウで見られる(聴ける)とはかぎらない。
今年が最初で最後の機会になる可能性はある。

私が関心があるのは、roonのNucleusを使用するブースがどれだけなのか、がまずある。
それからMQAでの音出しを行うところがどれだけあるのかも、そうだ。

(その11)で書いているように、
今年は、各ブースのスピーカーで目立つのはフォーカルなのか、
それとも他のブランドなのか、も興味がある。

オーディオショウなんて、いい音が聴けるわけでもないし、
人は多いし……、
文句ばかり言って行かない人も少なくないようだ。
知人にも、一人いる。

いいたくなる気持はわかるけれど、
行けばやはり楽しいところは、必ずある。
通ぶっても、行かずに文句ばかりたれているのが最悪なのは皆わかっているはず。

Date: 11月 15th, 2019
Cate: ショウ雑感

2019年ショウ雑感(その16)

OTOTEN、ヘッドフォン祭、インターナショナルオーディオショウ、
これらの催しに行って毎回思うのは、
ネットの記事にしても、オーディオ雑誌の記事にしても、
そこで行われているイベントの内容を伝えていることは、ほとんどない──、
そのことにいつも不満がある。

ここのブースには、こういう製品がありました──、
そんな記事は、インターネットの記事で十分だ、と思う。
むしろオーディオ雑誌は写真の点数も少なかったり、モノクロだったりするのに、
インターネットの記事だとカラーで点数も多かったりする。

それにこういう製品がありました──、
それらの製品は遅かれ早かれ新製品紹介のページに登場してくる。

会場に来られなかった人に向けての記事であってほしい、といつも思う。
来られなかった人は、どういうことう知りたいのか、
そこへの想像力がほとんど感じられない記事ばかり、
毎年、どのオーディオ雑誌でもそうだ。

今回のヘッドフォン祭でいえば、
roonのイベントは、来られなかった人にきちんと伝えたい、と思うだけの内容だった。
とはいえ、計八時間のイベントだっただけに、
すべてを伝えるのは文章だけでは無理なところもある。

会場となったブースにはビデオカメラがあった。
記録しているのはわかっていた。
でも公開してくれるとはまったく思っていなかった。

主催のフジヤエービックのブログに、YouTubeで公開した、とある。

やっとこういうことをやってくれる主催者が現れてくれた。

Date: 11月 3rd, 2019
Cate: ショウ雑感

2019年ショウ雑感(その15)

今日(3日)もヘッドフォン祭に行ってきた。
朝10時30分の会場から、17時30分までいた。
ずっとRoonのイベントをきくためである。

こんなに長い時間、ヘッドフォン祭の会場にいたことはなかった。
たいてい二時間ほどで帰っていた。

といっても会場に長くはいたけれど、ほとんど15階のRoonのイベントが行われる部屋にいたので、
会場をじっくり見ていたとはいえない。

それでも感じたのは、
ヘッドフォン/イヤフォンのブームも一段落したのか、ということだ。
あきらかに来場者は少なくなっている。

初めてヘッドフォン祭に行った時に感じた猥雑な活気は、
まったくないとはいわないまでも、ずいぶん希薄になったと感じた。

来場者に関しては波もあるとも思う。
今回は少なかったはずだが、次回はどうなるかはなんともいえない。
盛り返すかもしれない。

私として、今回のRoonのイベントのようなことを、次回以降も企画してほしい、と思っている。
昨日が二時間が二回、今日は一時間が四回、
計八時間、Roonについて知ることができた。

こういう企画は、インターナショナルオーディオショウにはない。
残念ながらない、と書いておく。

今回のRoonの企画の主催は、iFi Audioの輸入元のトップウイングと音元出版である。
10月末に音元出版から出たNet Audio最新号では、
Roonの記事が載っている。
そのへんの関係もあるのだろうが、音元出版には、
ステレオサウンドには感じられない積極性がある。

その積極性には、ここでははっきりと書かないことも含まれているが、
それでも、今回の企画をやってくれたことは高く評価したい。