Archive for category ショウ雑感

Date: 2月 2nd, 2020
Cate: ショウ雑感

2020年ショウ雑感(その2)

TOKYO AUDIO BASE 2020でのこと。

来場者の一人が、菅野先生録音の「THE DIALOGUE」を持参して、
各ブースでかけて聴かれていたようだった。

ネットワークジャパンのブースを出る時に、
「このディスク、かけてもらっていいですか」とスタッフに訊ねていた。

私は次のブースに行きたかったので、
そこでの「THE DIALOGUE」がどんなふうに鳴ったのかは聴いていない。

次に入ったブースで二曲ほど聴いたところで、
「THE DIALOGUE」が鳴りはじめた。

さきほどの人が、ここでもリクエストしての「THE DIALOGUE」だった。

それにしても、音量が小さすぎる。
「THE DIALOGUE」を、こんな音量で聴いても……、と心の中でつぶやいていた。

そのブースのスタッフが、「音量は、このくらいでいいですか」と持ってきた人にきいていた。
「もう少しあげてください」との返事。

もう少しだけ、音量はあがったけれど、
それでも私としてはあまりにも「THE DIALOGUE」には小さすぎると感じる。

あまり大音量だと、ほかの来場者の迷惑になるかも、という心配(配慮)もあってかもしれない。
それでも、こういうオーディオショウなのだから、
ふだん自宅では鳴らせないような音量での再現を、
「THE DIALOGUE」を持参された人は望んでいたのかもしれない。

そのへんのことを訊ねたわけではない。
その人は、私が不満に感じた音量に満足されていたかもしれない。

オーディオショウでは不特定多数の人が集まる。
そこでの音量設定は難しいといえばそういえる。

けれど……、とも思う。

Date: 2月 1st, 2020
Cate: ショウ雑感

2020年ショウ雑感(その1)

TOKYO AUDIO BASE 2020に行ってきた。

ネットワークジャパンのブースで、
ギターのライヴ演奏とMQA-CDを鳴らすという企画に興味があったためだ。

ネットワークジャパンのブースでは、
スピーカーシステムはクアドラルのAURUM TITAN 9、
CDプレーヤー、アンプはラックスで、
MQA-CDの再生のためにメリディアンのULTRA DACが加わる、というラインナップ。

ギターの演奏は、井上仁一郎氏。
T-TOCから出ている「GuitArr」のなかから、一曲目と七曲目が、
井上氏による演奏、CDによる再生、MQA-CDによる再生だった。

短い時間とはいえ、
それにシステムのセッティングが十全とはいえないにもかかわらず、興味深かった。

井上氏は、今回はじめてMQA-CDを聴かれた、とのことだった。
その感想も、演奏する側にとっては、そういうことになるのか、と思った。

厳密な意味での比較ではない。
CDとMQA-CDの音に関しても、そういえるところがあった。
やりようによっては、もっと興味深い内容になるのに、と思うところもあった。

それでも、行って聴いてきたことで得られるものはある。

Date: 12月 8th, 2019
Cate: ショウ雑感

理科サークルフェスタ2019(その5)

今回の試聴会には、立命館大学も参加している。
立命館大学は京都にある。

立命館大学の学生が最初に話したのは、
関西の大学でオーディオサークルがあるのはウチだけです、だった。

関西にいくつの大学があるのかは知らないが、それにしても、である。
立命館大学だけなのか……。

オーディオブームだったころは、そうではなかったはず。
かなりの大学にオーディオサークルはあったであろう。
なのに、いまでは関西では立命館大学だけ、というのは、
いったいどれだけ減っていったのか。

中央大学以外にも、部員がどれだけいるのか話した大学はある。
そこも、やはり少ない部員数である。

オーディオサークルの数も減り、部員も減っていっている。
くわえてオーディオはお金がかかる。

それでも、こうやってオーディオをやっている人たちがいて、
音楽之友社のステレオでは、スピーカー甲子園という企画をやっている。
それからオヤイデ電気も、大学のオーディオサークルにパーツを提供している。

今年は七つの大学だった。
来年はどうなるのか。
減っているのか、同じなのか、それとも増えているのか。

増えていってほしい、と思うし、
くり返しになるが、もう少しの厳しさをもって取り組んでほしい。

Date: 12月 8th, 2019
Cate: ショウ雑感

理科サークルフェスタ2019(その4)

同好会の域を出ていない──、
理科サークルフェスタでのオーディオサークルの試聴会は、そうだった。

部外者が聴きに来ないのであったとしても、
厳しさが、少しは必要と感じないのだろうか。

スピーカーを自作するのは楽しい。
しかも予算の制約を受けながらの自作だけに、
楽しいだけではなく、苦労もあるのはわかる。

でも、そうやって自作したスピーカーを、
どうしてこんな鳴らし方をするのだろうか、と思ってしまう。

CDプレーヤー、アンプにも贅沢はできないのはしかたない。
そういうことを求めているわけではない。

スピーカーにしても、アンプ、CDプレーヤーのセッティングが、
残念ながら、お粗末すぎる。

教室での音出しだから、ここでも制約がいくつもあるのはわかる。
そんななかでも、工夫はいくつもできるものだ。

予算が足りなければ、体を動かそうよ、といいたくなる。
みんなで知恵を出し合おう、ともいいたくなる。

音出しで、ちょっとしたトラブルがあると、協力しあっていたのだから、
音出し以前の段階で、もっともっと協力しあえばいいことなのに……、と思う。

それぞれの大学のオーディオサークルがこうして集まって試聴会をやるのは、
とてもいいことである。
ずっと続けてほしいことである。

でも、それだけでは……、と部外者で世代も大きく違う私は思ってしまう。

Date: 12月 8th, 2019
Cate: ショウ雑感

理科サークルフェスタ2019(その3)

課題曲のうち私が聴いたことがあるのは、
マイケル・ジャクソンの“Say Say Say”だけ。
あとの二曲は、初めて聴く。

課題曲を鳴らしたあとに自由曲を鳴らす。
自由曲を先に鳴らした大学もあったけれど、あとはすべて課題曲からだった。

この順番はどちらでもいいが、課題曲を鳴らすにあたっては、
もう少し音量を揃えてくれた方がいい、と感じた。

音量も含めてのプレゼンテーションと受け止めれば、
音量設定も各大学によって違っても受け入れるしかないのだが、
ここに関しては、配慮があってもいいのではなかろうか。

課題曲もそうだったが、自由曲も初めて聴く曲ばかりだった。
同時に、課題曲も自由曲も、大きな違いはなかった。

課題曲も、彼らが好んで聴く曲を中心に選んでいるような印象を受けた。
自由曲の時間があるのだから、
課題曲は、クラシック、ジャズが含まれていてもいいように思う。

こんなことを書くと、お前が歳をとり過ぎている、といわれるのはわかっていても、
どの曲も似たり寄ったりなのだ。

どの大学の人たちもハタチ前後であろう。
そのころ、どんな音楽を聴いていたか、を思い出してもいた。

好きな音楽をもちろん聴いていたけれど、
それだけでなく、背伸びして聴いていた音楽もあったし、
その時間も長かった。

今回の試聴会には、そういう空気がなかったように感じた。
好きな音楽を聴きたい──、
それだけしかなかったようにも感じていた。

Date: 12月 8th, 2019
Cate: ショウ雑感

理科サークルフェスタ2019(その2)

法政大学小金井キャンパスで開催された理科サークルフェスタ2019に行ってきた。
オーディオサークルのある大学として、
芝浦工業大学、中央大学、明治大学、神奈川工科大学、
立命館大学、東京電機大学、東京都市大学の参加だった。

東館二階の二教室を使っての合同の試聴会である。
午前中がE201、午後からは向いのE202教室という二部構成で、
上記の最初の三大学が午前中、四大学が午後からだった。

11時過ぎに到着したため、芝浦工業大学のスピーカーだけは聴けなかった。
各大学のスピーカーの説明の冊子も用意されていた。

会場となる教室に、
人がけっこう入っていたのは、少し意外だった。
女性も数人いた。

でも、各大学のオーディオサークルの部員の人たちばかりのようでもあった。
関係ない人で来ていたのは、あまりいなかったのではないだろうか。
なので、みな若い。
年齢的には、私は完全に浮いた存在だった。

私が教室にはいったとき、中央大学の時間が始まったばかりだった。
中央大学は二つのスピーカーを出していた。
フォステクスのユニットを使ったスパイラルホーン型(長岡鉄男氏設計がベース)、
それから小型2ウェイのシステムだった。
2ウェイのモデルは、女性による自作だった。

合同の試聴会だから、試聴器材も、
スピーカー以外は同じか、と思っていたら、
大学ごとにシステムすべてが違う。

比較試聴会というよりも、
各大学のオーディオサークルのプレゼンテーションと捉えれば、これもありだ。

課題曲として、
ハシタイロ/rionos
Laplace’s Demon/カルメラ
Say Say Say/マイケル・ジャクソン、
これら三曲が決っていた。

Date: 12月 7th, 2019
Cate: ショウ雑感

理科サークルフェスタ2019(その1)

理科サークルフェスタ2019が、
12月8日、法政大学小金井キャンパスで開催される。

明治大学、中央大学、法政大学 の理工学部主催で、
10大学以上のサークルが参加する、とのこと。

オーディオサークルのある大学はいくつかある。
それぞれの大学の学園祭で、自作スピーカーの発表などをしているのは知っていたけれど、
一つ一つの学園祭の日時をチェックしたり、行くのも億劫で、まだ行っていない。

でも、今回の理科フェスタには、いくつかの大学のオーディオサークルが参加している。
一度に、いくつかのオーディオサークルの発表を聴ける。

なので、今回は行くつもり。

Date: 12月 7th, 2019
Cate: ショウ雑感

2019年ショウ雑感(その27)

オーディオショウの各ブースでは、それぞれの出展社による、
音によるプレゼンテーションが行われている、といっていい。

プレゼンテーションをするのは、ブースのスタッフだったり、
メーカーの人だったり、オーディオ評論家だったりする。

製品の説明がある。
そこで技術の説明もあることが多い。

加えて、この製品の音は──、と続くこともけっこうある。
以前も書いているが、その時の言葉による音の表現と、
実際にそこで鳴っている音を私が聴いての印象とは、
同じことはあまりない、といっていいし、
ひどいときに、この音を、そんなふうに表現するの? とスタッフに問い質したくなることも少なくない。

そういう場合、この人は、いったいどういう音の聴き方をしてきたのか、
といつも思う。
どういう音楽を、どういう音で聴いてきた人なのだろうか。
そして、音の表現をするにあったて、
この人は、どんな共通認識をもっているのだろうか──、
その他にもあるが、そんなことを考えてしまう。

考えたところで答がはっきりするわけではないのはわかっている。
スタッフの耳か、私の耳か、どちらかがひどい、ということなのか。

それとも、他に理由があるのか。
その理由について最近考えているのは、
音に対するイメージの相違、
それも静的イメージと動的イメージの違いがあるのではないか、
そう考えている。

Date: 12月 6th, 2019
Cate: ショウ雑感

2019年ショウ雑感(その26)

全国各地では、オーディオ店主催のオーディオショウが、
12月いっぱいまでいくつか開催されているようであるが、
東京にいると、インターナショナルオーディオショウの終りとともに、
今年のオーディオショウも終り、という印象を個人的には受ける。

ショウが終り、各オーディオ雑誌がそれぞれの賞を発表する。
ステレオサウンドのステレオサウンドグランプリが発表、
つまり冬号が発売になれば、こちらも一段落。

ショウと賞が、今年も変らずに行われ、変らずに終っていく。
来年もきっと変らずに行われ、終っていく。

どのブースも、毎年のことだから、手馴れている印象が毎年強くなってくる。
こちらも変らずに行われ、終っていく。

それがいい──、
それでいい──、
そういうことなのか、と思ったりもする。

それを長いつきあい、というのであれば、
求めるのは深いつきあいだ,ということに気づく。

Date: 11月 30th, 2019
Cate: ショウ雑感

2019年ショウ雑感(その25)

アナログディスクをかけるブースは、数年前から増えてきている。
いいことだと思いながらも、
増えることによって、アナログディスク再生の難しさも露呈してきているように感じてもいる。

アナログディスクをかけたから、どなんかけかたでもいい音が出るというわけではない。
むしろCDよりもずっと使い手(鳴らし手)の技倆が、はっきりと音に出てくる。

もちろん使用機材の良し悪しも関係してくるわけだが、それでも使いこなしも重要であり、
それ以上に、と考えるのは、
鳴らし手が、これまでどういう音でアナログディスクを再生してきたか、である。

ようするに、ここでも「音は人なり」ということをいいたい。

どこのブースなのかは書かない。
あまりにもひどかったからだ。

アナログディスクの音は、鳴らし手によっては、
硬く冷たい表情であることが多々ある。

CDよりも、ひどく鳴った場合の音は、ほんとうにひどい。

そのブースで鳴っていた音は、骨格だけの音のようにも感じた。
ゴリゴリした感触しかない音で、
しかもその骨格の均整が崩れてしまっている、としかいいようのない音だった。

なのにそのブースの人は、アナログディスクの魅力を十全に鳴らしきった──、
そんな感じの話をしていた。

その時の音の表現は、アナログディスクの魅力を語る際によく使われる類だった。
なのに、出てきた音は、そんな表現とは正反対にしか私の耳にはきこえなかった。

私には、鳴らしている人の表情は満足げにみえた。
だから、鳴っていた音は、その人が鳴らしたかった音であるのは間違いない。

こういう音と、その表情は何を語っているのか、と考えると、
結局は「音は人なり」は、常に真理であることに行き着いてしまう。

Date: 11月 28th, 2019
Cate: ショウ雑感

2019年ショウ雑感(その24)

1974年に、日本で「エクソシスト」が公開になった。
当時,とても話題になっていた。

まだ小学生だったこと、
「エクソシスト」を上映している映画館は、バスで一時間ほどのところにあるため、
母と弟と一緒に観た。

怖かったし、気持悪かった。
観終っても、一ヵ月ほどは、その怖さが抜けきらなかったほどだった。

でも、ホラー映画を含めて、怖いおもいができる映画が好きである。
この手の映画が苦手な人は、
なぜお金を払ってまで怖いおもいをしに行くのか、という。

いわれてみると、そうだな、と思いつつも、
ここ十年ほどは、心底怖かった、とおもえる映画にであえていない。

「エクソシスト」はグロテスクでもあった。
そのグロテスクさと、幻想交響曲のグロテスクさを一緒くたにするつもりはないが、
いまの時代は、グロテスクさやグロテスク的なものを排除か、
そこまでいかなくともかなり薄めてしまっている面も感じるといえば、そうだ。

不特定多数の人が来場するオーディオショウのブースで、
はっきりとグロテスクさが感じられる演奏、音を鳴らすのは時代にそぐわないのか。

Date: 11月 28th, 2019
Cate: ショウ雑感

2019年ショウ雑感(その23)

オーディオショウに行く楽しみの一つに、
未知のディスクとの出逢いがある、という人は多いはずだ。

今年のOTOTENでは、アンジェリーク・キジョー(Angélique Kidjo)と出逢えた。
インターナショナルオーディオショウは、残念ながらなかった。

たまたま私が行ったブースではなかった、というだけのことかもしれない。
他のブース、行って聴いたブースでも、違う時間帯であれば、
また違っていた可能性はあるけれど、今回はなかったのは変えようがない。

そういえば、今年のインターナショナルオーディオショウでは、
ベルリオーズの幻想交響曲が、いくつかのブースで鳴っていた。
指揮者はそれぞれ違っていた。

去年のインターナショナルオーディオショウでも、幻想交響曲を聴いている。
これもまた今年聴いた演奏とは違う。

幻想交響曲は、また、よく使われるようになっているのか。
正直どうでもいいや、と思いながらも、
幻想交響曲がもつグロテスクさのようなところは、
演奏のせいなのか、録音のせいなのか、
それともそこで鳴っていた音がいちばん影響しているのか、
残念ながら感じとれなかった。

Date: 11月 25th, 2019
Cate: ショウ雑感

2019年ショウ雑感(その22)

この人はうまいな、と感じたのは、
ドイツのオーディオ誌STEREOの編集者(名前は失念した)によるものだった。
太陽インターナショナルのブースで、であった。

この人がうまい、と感じたのは、
おそらく聴き手として、こういう場に参加した経験がきっとあるためではないのか。

それも少なくない回数を体験している人なのではないだろうか。
話ばかりでもダメだし、音を聴かせるだけでもダメ。
話と音を聴いてもらう時間の比率が同じだとしても、
一時間の試聴で、前半30分が話だけ、後半30分を音を聴くだけでは、うまくいかない。

こんなことは体験している人ならば、みなわかっていることである。
なのに、いまでもそんな感じで進めていく人がいる。

そういう人たちは、オーディオショウに来場者として参加したことがないのか──、
そう思ってしまう。
各ブースで行われる試聴に参加したことがないのだろうか。

それとも参加したことが何度もあっても、
退屈と感じたらすぐに次のブースに移っていく人なのか。

オーディオショウでの、こういう場を、プレゼンテーションとは考えていないのか。

Date: 11月 23rd, 2019
Cate: ショウ雑感

2019年ショウ雑感(その21)

電車に乗ると、非常に混んでいてもバックパック(リュック)を背負ったままの人がいる。
アナウンスでは前に抱えてください、とくり返していても、
背負ったままの人は、必ずいる。

今年のインターナショナルオーディオショウで初めて感じたのは、
大きなバックパックを背負ったままの人が少なからずいて、
混んでいるブースでも、周りの人をまったく気にせずに体の向きを変えたり、
後ずさりしている人が目についただけでなく、ぶつかりそうになった。

ほんとうに、こういう人たちは、
体の厚みがバックパックの分だけ後に増していることをまったく意識していないようである。

誰かにあたれば気づきそうなのに、まったく気にする様子もうかがえない。
来年、再来年……とこういう人たちが増えてくるようになると、
インターナショナルオーディオショウの会場でも、
バックパックは前に抱えてください、とアナウンスされるようになるのかもしれない。

Date: 11月 22nd, 2019
Cate: ショウ雑感

2019年ショウ雑感(その20)

FMアコースティックスについて続きを書いていくと、
それだけで終ってしまいそうなので、ここまでとするが、
それでも明日明後日、インターナショナルオーディオショウに行かれる方は、
FMアコースティックスで鳴らされるファインオーディオのF1-12の音を聴いてほしい。

今年聴く機会のない人は、来年がある。
来年もアクシスのブースでは、FMアコースティックスはあるはずだし、
ファインオーディオもあるはずだから、来年も聴けるはずだ。

とにかくFMアコースティックスほど、低音の表現力に秀でたアンプは、
いまのところ存在しないのかもしれない。

あと意外だったのが、タイムロードのブースだった。
別項「オーディオ・システムのデザインの中心」で、
タイムロードのオリジナルブランドのスピーカー、Alinaのデザインについて書いている。

デザインは酷評したが、音に関しては何も書いていない。
聴いていないのだから。

今日、タイムロードのブースに入ったら、ちょうどAlinaが鳴っていた。
デザインとは対照的に、音には好印象を持つことができた。

青色のAlinaが鳴っていた。
別項で、ドラゴンクエストのスライムだ、と書いた青色のAlinaであるだけに、
ジョーダン・ワッツのflagonへのオマージュとリスペクト、
デザインや機能に意味合いを持った製品開発、
そういったことを謳っていなければ、愛嬌ある製品(形)に見えてくる。

タイムロードの部費酢に入ったときから、
既に椅子に座って聴いている人たちの雰囲気が、聴き入っているという感じがあった。