Date: 2月 7th, 2013
Cate: 4343, 4350, JBL
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4343と4350(その3)

JBLによる4ウェイのスピーカーシステムは4350が最初であり、
そのスケールをひとまわり(いやふたまわり)小さくまとめたのが4343の原型といえる4341である。

4350Aは4343(4341)と同じ15インチ口径ウーファー2231Aを搭載している。
4350はダブルウーファー仕様、4343はシングルウーファーという違いがあり、
さらにミッドバスに、4350は12インチ口径の2202、4343は10インチ口径の2121という違うもある。

4343(4341)は内蔵のLC型ネットワークで鳴らされるスピーカーシステムであること、
ミッドバスのバックキャビティがエンクロージュア全体の大きさからしてもそれほど容積が確保できないだろうから、
ウーファーとミッドバスのクロスオーバー周波数が300Hzになっているのは、
きわめて妥当な数字といえる。

4350はカタログ上は250Hzである。
4350はミッドバスの口径も大きいし、エンクロージュア全体のサイズも大きい。
およそサイズ的な考慮かなされた設計とはおもえないスピーカーシステムだけに、
ミッドバスのバックキャビティも確保しようと思えば、かなりの容積まで確保できよう。

そうすればウーファーとミッドバスのクロスオーバー周波数も、
4343と近似の250Hzよりももっと低い値、
たとえば150Hz、100Hzといったところまで下げることもまったく無理なことではないはず。
しかもバイアンプ駆動だから、
クロスオーバー周波数が低くなることにより直列にはいるコイルの巨大化による弊害も関係ない。

ミッドバスの口径は12インチ。
ブックシェルフ型スピーカーシステムでは、ウーファーのサイズとしても大きな口径ともいえるもの。
JBLのカタログでは2202のf0は50Hzで、再生周波数帯域は60〜4000Hzとなっている。

ミッドバスの2202の特性から考えてもクロスオーバー周波数はもっと低くしたほうがいいように思えるし、
ウーファーが横に2本並ぶという構成からしても、やはり低いほうが有利なように思えるのに、
なぜJBLは250Hzをクロスオーバー周波数としたのか。

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