Date: 1月 7th, 2013
Cate: 岩崎千明
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岩崎千明氏のこと(続々続々・Electro-Voice Ariesのこと)

「ステレオのすべて ’77」とほぼ同じ時期に書店に並んでいて、
どちらにしようか迷ったすえ購入したのが
ステレオサウンド別冊の「コンポーネントステレオの世界 ’77」だった。
組合せだけの一冊である。

岩崎先生の組合せも載っていて、エレクトロボイスのスピーカーシステムが使われている。
Sentry Vだった。
25cm口径のウーファーとホーン型トゥイーターによるブックシェルフ型。
エンクロージュアの両サイドは木目仕上げだが、フロントバッフルは黒。
しかもウーファーの前面は写真で見る限り一般的なコーン型にはみえない。
Sentry Vは実物を見たことがないので、実際にどうなっているのかなんともいえないが、
艶のある黒いホーンといい、外観的にも特徴のある、というより個性の強いスピーカーである。

「コンポーネントステレオの世界 ’77」は読者からの手紙が元になって組合せがつくられている。
Sentry Vがつかわれた組合せは、ジェームス・ブラウン、ウィリー・ディクソン、ジミ・ヘンドリックスなど、
読者の手紙の文面にもあるように「黒っぽい音楽」、「黒っぽい音」を黒っぽく感じられるものと選ばれている。

Sentry Vの外観は、まさしく黒っぽい。
黒っぽい音が、これで出てこなかったら、おかしいだろう、といいたくなるほど、黒っぽいスピーカーである。

岩崎先生も組合せについて語られているなかで、Sentry Vは
「アメリカのディスコティックなんかでブラック・ミュージックの再生に活躍している」と説明されている。

私の中のエレクトロボイスのスピーカーはイメージは、だからここから始まっている。

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