Date: 12月 8th, 2012
Cate: アナログディスク再生
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私にとってアナログディスク再生とは(デザインのこと・その22)

私が勤めていたときのステレオサウンドの試聴室の広さは、約20畳ほど。
決して狭い空間ではない。
20畳より広い、もっと広い空間、40畳とか60畳といった広さの空間をリスニングルームとされている人もいる。
けれど20畳は、いまでも日本人の多くにとっては広い空間になるのではないだろうか。

そんな20畳の空間においてもトーレンスのリファレンスは、
音に影響を与えるほどに大きい金属のかたまりということになる。
20畳よりもずっと広い空間であれば、
トーレンスのリファレンスの設置による音への影響は比率として小さくなっていく。

ステレオサウンドの試聴室では椅子の前にヤマハのGTR1Bを4台並べていた。
GTR1Bの左端には専用のプレーヤー台があり、そこにリファレンスとして使うアナログプレーヤーが置かれる。
ステレオサウンド 77号の試聴ではトーレンスのリファレンスは、GTR1Bの右端に置かれていた。

椅子の後にリファレンスを置いていれば、
音の影響はもう少しどころか、そうとうに減ったと思われるが、
だからといって部屋の隅に設置してはまずい。

アナログプレーヤーは、いうまでもなく設置場所によって音は変化するし、
ハウリングの出方も変化していく。
なにごともやってみなければわからないところがあるというものの、
原則として部屋の隅にアナログプレーヤーを置くことはしない。

なぜなのかは、実際にやってみればすぐに理解できるはず。

トーレンスのリファレンスといえば、菅野先生のリファレンスプレーヤーである。
菅野先生がご自身のリスニングルームのどこにリファレンスを設置されているか──、
それは、ここしかない、という場所である。

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