Date: 12月 2nd, 2012
Cate: アナログディスク再生
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私にとってアナログディスク再生とは(デザインのこと・その11)

音のことだけで比較すれば、SX8000の方がRX5000よりも、いい。
音の滑らかさということに関しては、特にSX8000がいい。

まだステレオサウンドの読者で、写真の上でRX5000とSX8000を比較していたころは、
どちらも決していいデザインではないけれど、SX8000(青色ベースに関して)のほうが、
まだ良く見えていた。

それが実際に自分で自分の部屋で、SMEの3012-Rとの組合せで使ってみると、
RX5000の色合い、脚部、アームベース取付用の四隅の円柱の仕上げが好ましく感じられる。

マイクロは、この糸ドライヴシステムが思いの外ヒットしたことで、
RX1500シリーズも出す。

RX5000が出た時に、ローコスト版のRX3000 + RY3300もあった。
そう悪くはなかったはずなのに、こちらはあまり話題にならなかった、と記憶している。

RX1500はRX3000の後継機であり、外観的にもRX5000のジュニアモデルともいえる。

RX1500は細部にデザイナーの手がはいっている。
そんな感じを強く受ける。
RX5000は社内での実験機をそのまま製品化したという感じを残しているモデルであり、
SX8000、RX1500と、少しずつ製品として仕上げられている、ともいえるのだが、
それが結果として好ましいかどうかは──、
すくなくとも私にとってはあまりいい方向には進んでいないように感じていた。

マイクロのアナログプレーヤーの専業メーカーといっていい会社である。
数多くのプレーヤーに関係する製品を開発してきている。
けれどプレーヤーシステムということに関して、
素晴らしい、と素直に思える製品を出していない、アナログプレーヤーの専業メーカーでもある。

RX5000以降の糸ドライヴ(途中からベルトドライヴになる)によって、
音に関しては高い評価を得るようになったマイクロだが、
プレーヤーシステムづくりのまずさはひきずったままで、
そのことが盛大にでてしまったモデルが、SZ1だと私はみている。

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