Date: 10月 12th, 2009
Cate: 録音
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ショルティの「指環」(その5)

ショルティの「指環」よりも、好録音と呼ばれるディスクは、数多くある。

音楽的な内容ではなく、音の凄さだけで話題になったもののなかに、「1812年」のテラーク盤がある。
実際に大砲の音を録音し、凄まじいレベルでカッティングしたもので、
ショルティの「ラインの黄金」以上に、カートリッジのトレーシング能力の高さが要求された。
この「1812年」は、全世界で20万枚ほど売れたと聞く。

クラシックのレコードとは信じられない──しかも著名な指揮者でもオーケストラでもないのに──
売上げ枚数の多さであり、それだけ話題になっていた。

たしか大砲の音は16発録音されていたはずだが、オルトフォンのエンジニアによる、
このレコードの音溝の解析で、ミス・トラッキングはカートリッジ側の問題ではなく、
オーバー・カッティングによるものだということだった。

こんな極端な例をのぞいても、1970年代おわりのフィリップスの録音には、
コリン・デイヴィスのストラヴィンスキーの「春の祭典」「火の鳥」、
コンドラシンの「シェエラザード」などがあり、優秀録音として高い評価を得ていた。

あきらかに「ラインの黄金」の時代とは明らかに質の異る、
音の良いレコードが当り前のように現われはじめていた。

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