Date: 10月 16th, 2012
Cate: 日本の音
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日本のオーディオ、日本の音(その17)

いま市販されているスピーカーシステムに限っても、さまざまな種類が存在している。
過去のスピーカーシステムまで含めれば、その種類はさらに増す。

スピーカーユニットの形式もいくつもあるし、口径も実に豊富で、
それらの組合せとなると、大変な数になる。
そこにエンクロージュアの形式、つくり、材質などといったことが加わり、
ネットワークの存在も絡んでくる。

それぞれのメーカーが、ある制約の中で出した答が、市販された、市販されている製品という見方をすれば、
たったひとつの答というものはオーディオには存在しない、ともいえる。

よく、これこれは、こうでなければならない、
それ以外は一切認めない、という物言いをする人が少なからずいる。

オーディオマニアというアマチュアだけではなく、
プロのエンジニアを名乗っている人のなかにも、そういう人はいる。

ご本人は、それだけがたったひとつの正しい答だと思い込んでいる。
そのため、他のいっさいの答を間違っているものとして認めようとしない。
そんな人は、ソニーのTA-NR10とマークレビンソンのML2(No.20)のヒートシンクを比較すれば、
どちらかを認め、他方は否定するんだろうな、と思う。

どちらを正しい答とすれば、他方はそうではない、ということになるぐらい、
ソニーとマークレビンソンの、A級100Wのモノーラルパワーアンプのヒートシンクは異る。

でも、どちらかが正しくて、他方はそうではない、ということではない。
スピーカーシステムに、実に多くの種類があるように、
パワーアンプのヒートシンクにしても、パワーアンプを構成する他の要素との関係において、
絶対的な答は存在しない、ともいえる。

どちらかをとる、ということはもちろんある。
けれど、どちらかのみが正しい、ということではない、とくリ返しておく。

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