2008年ショウ雑感(その2・続×十一 補足)
MX10000や928、アンプジラ2000といったアンプがなくとも、
ラックの棚板の上で、アンプを前後左右に動かしたときの音の変化も、
重量バランスによる変化といえる面ももつ。
できれば、これも重量バランスの整ったアンプよりも、アンバランスなアンプ、
それもできれば重量級のアンプの方が、移動したときの音の差は大きくなる傾向があると言える。
まずは棚板のちょうど中央に置いて聴く。
今度は、音の変化量が大きくなるので、
棚板に脚部がぎぎりかかるくらいまで前に動かす(後でも、もちろんいい)。
この音を聴く。今度は反対に後に、やはりぎりぎりまで動かした音を聴く。
このとき注意したいのは、いうまでもなく音量は一定にしておくこと。
ボリュウムには決して触れないこと。
これらの音の差が充分に聴きとれたら、左右や斜めに動かしてみるのも面白い。
このことは、昔から井上先生が、よく言われていたことで、ステレオサウンドでも記事にしたことがある。
お金はかからない、一種のキャラクターコントロールとしても使える。
実際のアンプで、重量バランスを整えるために、重量級パーツのトランスの位置の変更を行なうことは、
全体のコンストラクション、配線にも変更が求められ、
それらを含めたうえでの音の差として現われるわけだから、
重量バランスの違いだけのを音として聴くのは、厳密には無理といえば無理なことだが、
それでも、大まかな傾向は共通したものがあると感じられるのと、
オーディオの経験則から言えるとも思っている。