Date: 6月 22nd, 2012
Cate: D130, JBL
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D130とアンプのこと(その14)

管球式アンプではいくつか搭載されているモデルがあったダンピングファクターの可変機能だが、
トランジスターアンプとなると、あまり多くないのではないか。
私が知らないだけなのだろうが、
私が思い出せるダンピングファクターを可変できるトランジスター式のパワーアンプは、
ヤマハのB4とマークレビンソンのML3、ML9ぐらいである。

マークレビンソンの2機種は連続可変ではなくスイッチによる3段階(HIGH、MID、LOW)切替えである。
具体的に、どの程度ダンピングファクターを変化させているのかは発表されていない。
ML9は聴いたことがない。
ML3はステレオサウンドの試聴室で一度か二度聴いているけれど、
ダンピングファクターを切替えてみることをしてなかったように記憶している。
いま思えばもったいないことをしたと思う。

ただステレオサウンドのバックナンバーを読み返しても、
ML9、ML3でダンピングファクターを変えての試聴記は載っていない。

あくまでも推測にすぎないが、ML9、ML3のダンピングファクターの変化幅はそれほど大きくないような気がする。
そのためあまり効果がみられず、誰もふれなかったのかもしれない。

ヤマハのB4はダンピングファクターは発表されている。
正確には発表されているのは出力インピーダンスで、1Ωから-1Ωまで連続可変となっている。

出力インピーダンスがもっとも高い値(1Ω時)にはダンピングファクターは8、
フロントパネルにあるスライドコントロールを中央にもってくれば、
出力インピーダンスは下りダンピングファクターの値は高くなる。
そして中央をこえてさらにツマミを動かすと出力インピーダンスはマイナスになっていく。
いわゆる負性インピーダンス駆動となる。

1988年にヤマハはAST(Active Servo Technology)方式を発表した。
このASTは別の会社が商標登録しており、すぐにYST(Yamaha Active Servo Technology)と変更されたが、
このAST方式はバスレフ型スピーカーと負性インピーダンス駆動を組み合わせたものだ。

ヤマハB4の、この機能による音の変化はどうだったのだろうか。
機会があれば、いまこそ試してみたいと思っている。
それもネットワークを内蔵した一般的なスピーカーシステムだけでなく、
フルレンジユニットを、ネットワークを介することなくB4と直接結線して、
ダンピングファクターを変えた音を聴きたい。

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