D130とアンプのこと(その15)
何度か書いているようにfacebookでaudio sharingという非公開のグループをやっている。
現在94人(私も含めて)の方が参加されていて、
このブログへのコメントはfacebookにてもらうことが多くなっている。
今朝、昨夜書いた「D130とアンプのこと」の(その14)へのコメントがあった。
ヤマハのB4の出力インピーダンス(ダンピングファクター)の連続可変についての記事のことだった。
ステレオサウンドでは47号の新製品紹介でB4は登場しているけれど、
この機能についての音の変化にはふれられてなかった。
その後もB4の、この機能についての記述はステレオサウンドにはなかった。
コメントには長岡鉄男氏のダイナミックテストからの引用があった。
1978年のFM fanからの引用ということになる。
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出力インピーダンスのツマミを動かすと、かなりの音色変化があり、右へ動かせばゆったり、おっとり、左へ動かせばしゃっきり、がっちりとなる
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ということはスライドコントロールを右へ動かせばB4の出力インピーダンスは高くなり、
つまりダンピングファクターは小さくなり、
中央よりも左へ動かせば出力インピーダンスはマイナスへと変化していったことがわかる。
コメントしてくださったMさんはJBLの4343をお持ちで、B4も所有されている。
ご自身の音の印象も長岡氏の印象と同じとのこと。
B4は、この出力インピーダンス可変機能の他に、出力段のA級/B級の動作切替えもできる。
A級動作時は30W、B級動作時は120Wの出力をもっている。
同じ回路構成の同じアンプでもA級動作とB級動作の音は基本的なクォリティは同一であっても、
動作を切替えれば微妙な音のニュアンスにおいては差がある。
A級動作の音とB級動作の音とどちらがいいかをではなく、B4はひとつのアンプで、
出力段の動作切替え、出力インピーダンスの可変機能、
このふたつの機能をうまく利用することで、音の変化はかなり広く調整が利き、
積極的な使い方が可能といえば、そういえるアンプである。
こういう機能は不要だ、こんな機能にお金をかけるくらいならば、
その分の費用を音質向上に向けてほしい、とか、
それらの機能を省いて価格を安くしてほしい、という意見もあると思う。
でも、使い手がその気になれば、B4のように一台でそうとうに楽しめるアンプという存在は、
やはりいつの時代にも存在してほしい、と私は思っている。
楽しむことは学ぶことでもあるからだ。