「基本」(その1)
春ごろから、ひとつ考えていたことがあっても、「このままでいいかなぁ」という気持もあって、
手つかずのままのことがあった。
数日前、CDを2枚買ってきた。
パーヴォ・ヤルヴィが、ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメンを指揮したベートーヴェンで、
3番と8番のカップリングと、6番と2番のカップリングの2枚である。
6番「田園」と2番のほうは、サライの7月16日号の、黒田先生の連載「聴く」で紹介されている。
「細部まで精緻でいて、しかもアグレッシヴ(攻撃的とさえいえる積極性)といいたくなるほど、
音楽を前進させようとする力に富んでいる」と書かれている。
聴いてみると、たしかに精緻で、3番、8番では、「音楽を前進させようとする力」感じた。
でも、黒田先生が圧倒された、「田園」交響曲の「嵐」のところが、じつはうまく鳴らなかった。
精緻さは際立っていたけれど、アグレッシヴとはお世辞にも言えない。
だから、やる気になった。