スーパーウーファーについて(その17)
私がステレオサウンドで働くようになったのは1982年1月からなので、
私が聴いてきた菅野先生のJBLのシステムのウーファーは、ずっと2205ということになる。
それ以前のウーファーを使われていた時の音は聴いていない。
2205に決められてからの音しか聴いていないわけだが、
それでも菅野先生のリスニングルームでの低音の鳴り方は良くなってきている、と表現するよりも、
成長してきている、といったほうが、ぴったりかもしれない。
2205はマルチアンプで鳴らされているわけで、
パワーアンプとエレクトロニック・クロスオーバー・ネットワークのあいだに
グラフィックイコライザーを挿入されているのはよく知られていることだ。
このことがステレオサウンド 60号に載ったことで、
ウーファーのみにグラフィックイコライザーを使われていると思われている方も少なくないようだが、
これとは別に全帯域にも使っている、ということも聞いている。
グラフィックイコライザーを使うことで、電気的に低域を補整されている。
それだけではない。エンクロージュアと床の間にある台もあれこれ試されているのは話で聞いているし、
パイオニア製のエンクロージュアLE38Aも、以前の写真と比較的最近の写真を比較すると、
はっきりとした違いがみてとれる。
それに、その違いに気づかれた方は、そのまま使われていると思われるかもしれないが、
おそらくそこには、もう一工夫されているはずだ。
それはマッキントッシュのXRT20の写真も、導入時の写真とこれも比較的最近の写真を比較すると、
そこにパイオニアのLE38Aになされたことと同じことに気づかれるはずだ。
これについては菅野先生から直接聞いている。
だから、目に見えるそのままではない、と断言できる。
あれこれいくつものものを試されての一工夫(これは写真を穴が開くほどながめてもわからないこと)をされている。
だから、おそらくLE38Aに関しても、XRT20と同じ一工夫がなされているはずだ。