瀬川冬樹氏のこと(その48)
「ステレオのすべて ’73」は、伊藤アンプに関心のある人にとっては、特別な号であるはず。
私が持っている「ステレオのすべて ’73」は伊藤先生からいただいたもの。
伊藤先生の「ステレオアンプ逸品料理論」が載っている。
シーメンスのオイロダイン用に製作されたウェスタン・エレクトリックの300Bのシングルアンプ、
それにコントロールアンプが発表された号だからだ。
(記事の扉には、伊藤先生のサインもいただいている。)
うれしくて、伊藤先生の記事は何度も読み返したのに、
我ながら不思議なのだが、他の記事はほとんど読んでなかった。
他のことで調べものをしたくてひっぱり出してきた「ステレオのすべて ’73」に、
瀬川先生のことで確認したかった発言が載っているとは、まったく思っていなかった。
だから本をぱっと開いたところに、引用した言葉を見つけたとき、
何がどこでどうつながっているのか、まったく予測できないと思った次第である。
「ステレオのすべて ’73」は、私のところにあるオーディオの雑誌のなかでは、いちばん古い。
まだ、マッキントッシュのC22とMC275が現役なのにも、すこし驚く。
記事によると、アメリカでは数年前に製造中止になっているが、日本からの要望で注文生産しているとある。
参考までに価格を書いておくと、C22が286000円、MC275が349000円。
すでにC28とMC2105も販売されていて、こちらは336000円と434000円となっている。
広告を見ていくと、タンノイの輸入元はシュリロ貿易だし、
クライスラー電気のページには、リビングオーディオの文字があり、
「リビングオーディオ」がクライスラーのブランド名だったこともわかった。