私にとってアナログディスク再生とは(その23)
ウィルソン・ベネッシュのCircleは、実は手もとにある。
いまは別のカートリッジがついているが、エンパイアの4000D/IIIはいちど試してみたいし、
それ以上にこのCircleにとりつけてみたいのは、実のところオルトフォンのSPUである。
いまSPUにはいくつかのグレードがあるが、私が鳴らしたいののはもっともスタンダードなClassic。
当然シェルから取り出してなんらかのスペーサーを介して取りつけることになる。
CircleにSPU? オルトフォンなら、ほかのカートリッジの方がCircleの方向性と添うのではないか。
私もそう思わないわけではないが、いままでEMTがメインだったこともあり、
SPUを自分のシステムで鳴らしたことがない。
ステレオサウンドの試聴室では、SMEの3012Rでの音、SeriesVでの音は、じっくり聴いている。
これらの鳴らし方をSPUらしい鳴らし方とすれば、あえてやや異色な鳴らし方をしてみたい。
だからといって、踏みはずしたような鳴らし方を望んでいるわけではない。
SPUに、SMEのトーンアームと組み合わせた時とは異なるところから、異なる照明をあてることで、
いままで聴き落していたかもしれないSPUの音というのがあれば、それを聴いてみたい、と思っている。
だからSPU Classicを選ぶ次第だ。
そしてこのSPU Classicは、またAnna Logでもじっくり聴いてみたいカートリッジでもある。