Date: 7月 30th, 2011
Cate: 組合せ
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妄想組合せの楽しみ(その44・余談)

タンノイのスピーカーシステムでフロントショートホーンがつくものは、わずかだ。
バックロードホーンを採用しているものは、いくつもある。

バックロードホーンの設計は難しい、と以前からいわれてきている。
設計だけではなく、うまく鳴らすことも難しい、ともいわれて続けている。

オーディオにも流行はあって、
バックロードホーンのスピーカーシステムがいくつかのメーカーから発売されたこともあった。
その多くは、ごく短い期間だけの発売でしかなかった。
バックロードホーンのスピーカーシステムをつくり続けているメーカーは、
じつはタンノイだけ、といってもいいだろう。

オートグラフはフロントショートホーンとバックロードホーンの複合型、
これ以降GRFもバックロードホーン、1954年に設立されたアメリカ・タンノイのラインナップにも、
オートグラフとGRFは存在し、やはりバックロードホーン型となっている。
アメリカ・タンノイのオートグラフとGRFはイギリス本家のそれらとは外観も異り、
アメリカ・タンノイのオートグラフには2つの仕上げがあり、フロントショートホーンは省かれている。

1986年、創立60周年記念モデルとして登場したRHRもバックロードホーン。
いまも1982年に登場したウェストミンスターが現役モデルとして存在しており、
つねにタンノイのスピーカーシステムのラインナップにはバックロードホーンがあった、といえる。
これだけ長くバックロードホーンのエンクロージュアをつくり続けているメーカーはタンノイは、
同軸型ユニットをつくり続けていることとともに、そこにタンノイ独自のポリシーともいえるし、
ある種の頑固さともいえるものを感じとれる気もする。

それにして、なぜバックロードホーンはうまく鳴らすのが難しいのだろうか。
エンクロージュアの構造に起因する問題点は確かに存在するものの、理由はそれだけはないようも感じている。

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