Date: 7月 11th, 2011
Cate: 瀬川冬樹
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確信していること(その13)

ヴィソニックとグルンディッヒとでは、あきらかにヴィソニックがオーディオの主流にあるスピーカーで、
グルンディッヒは傍流にいるスピーカー、といってもいい気がする。

瀬川先生も、
ハイファイのいわば主流の、陽の当る場所を歩いていないスピーカーのせいか、最近の音の流れ、流行、
そういったものを超越したところで、わが道を歩いているといった感じがある、とされている。

このグルンディッヒの組合せの取材のすこし前に、4343をバイアンプで、
それもアンプはすべてマークレビンソンで、ウーファー用にはML2をブリッジ接続して、ということで、
計6台のML2を使い、コントロールアンプもヘッドアンプも含めアンプはすべてモノーラル構成で鳴らされている。
詳細はステレオサウンド 53号掲載の「JBL #4343研究」をお読みいただきたい。

つまり瀬川先生自身、ハイファイのいわば主流、それも最尖端の音をこのとき追求され、
ひとつの限界といえるところまで鳴らされている。
その瀬川先生が、同時期に、陽の当らない場所を歩いているグルンディッヒのスピーカーシステムを高く評価され、
もう惚れ込まれている、といってもいいように思える。

ステレオサウンド 53号の記事の終りに書かれている。
     *
だが、音のゆきつくところはここひとつではない。この方向では確かにここらあたりがひとつの限界だろう。その意味で常識や想像をはるかに越えた音が鳴った。ひとつの劇的な体験をした。ただ、そのゆきついた世界は、どこか一ヵ所、私の求めていた世界とは違和感があった。何だろう。暖かさ? 豊饒さ? もっと弾力のある艶やかな色っぽさ……? たぶんそんな要素が、もうひとつものたりないのだろう。
     *
そしてグルンディッヒProfessional BOX 2500の組合せが載っている
「コンポーネントステレオの世界 ’80」の巻頭には、マイケルソン&オースチンのB200について書かれている。

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