真空管アンプの存在(その31)
マークレビンソンのコントロールアンプは、型番にLNP(Low-Noise Preamplifier)とつけているだけあって、
SN比の高さは見事だった。
井上先生も、マランツ#7以降、トランジスターアンプの時代になっても、
オルトフォンのSPUをダイレクトに接続できるコントロールアンプは、LNP2が登場するまで、
ほとんど存在していなかった、と言われていた。
LNP2のSN比の高さもさることながら、
真空管式であること、登場は1958年ということを考え合わせると、
マランツ#7のSN比の高さ(聴感上のSN比も含めて)は、驚異的といえるだろう。
カウンターポイントのイメージを、勝手にマークレビンソンと重ね合わせ、
ローノイズを期待していたのは私の一方的な思いにしかすぎないのだが、
それでも、マランツが実現できていたSN比を、
20数年あとのカウンターポイントが、なぜできないのかと思うのは、当り前のことだろう。